映画「空海-KU-KAI-美しき王妃の謎 」
お久しぶりです。
もう一つのブログが忙しかったので、こちらにはすっかりご無沙汰しておりました。

先月末になりますが、映画「空海-KU-KAI-」を見てきました。
原作はタイトルくらいしか知らなかったんですが、2年前に「幻想神空海」というタイトルで歌舞伎として上演された時から興味を持っていました。
ただ、東京の歌舞伎座のみでの上演だったので見に行けなかったんです。
でも、ほぼ先入観のない状態で見たのが却って良かったのかも。
何しろすべてが圧巻です
息をのむほどに美しい映像(現実にどうだったかというのは置いといて、「当時、世界中の人々が憧れてやまなかった唐の長安というのはこういうものだったんだ」と納得できるような美しさでした)と、先の読めない展開にワクワク。
そして、楊貴妃が可哀想で可哀想で、ちょっと涙も。
その楊貴妃の優しい心を敬愛し、彼女の死の秘密を知る幻術師の白龍と丹龍。殊に、崇拝ともいえるほどの念で、死してまでも彼女に仕えようとする白龍の心が切なく哀しかったです。
「人を生かす道で生きて行く」と言った丹龍がどういった道を選んだか、最後にちょっとびっくりでしたが、まあこれもアリかなと(笑)。
夢枕獏さんの原作ということで、主人公の空海と、唐で出会う白楽天はまるで「陰陽師」の安倍清明と源博雅のよう(私はあの映画も大好きで、羽生選手の「SEIMEI」を見て懐かしく思い出したりもしています)。
それにしても、天才・空海の頭の回転の速さと言ったら。ちょっとしたきっかけからいろんなことを見抜いてしまうんですね。「敏(さと)い」というのはこういうことかと思いました。
数々のカリスマ的な伝説を残し、今なお「お大師さん」と呼ばれて人々から慕われる空海ですが、その若き日を「超人」としてではなく、頭が切れるがゆえのクールさもありつつ、人の心もよく理解する一人の人間として描いていた点が良かったと思います。

P・S 最後の最後に出てきた仏像が、京都・泉涌寺の楊貴妃観音にそっくりで驚いてしまった!これもチェン・カイコー監督のこだわりなのかな。
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花戦さ
さぁ、「やじきた」に引き続いて、映画「花戦さ」の感想も書いていきましょう(ちなみに、この映画にも猿之助さんが出演。狙ったわけでもないのに、なぜか猿之助さん特集に…(笑))。

野村萬斎さんが演じる主人公・池坊専好は、どこか「のぼうの城」の主人公・のぼう様を彷彿とさせる人。
それは、同じ人が演じているからというのではなく、一見ふわふわとした中に、一筋の信念が感じられる点が似ているから。
その信念は、ただ「岩にかじりついても己の道を貫く」というだけではなく、もっと人への思いにあふれた信念。
私は流派が違うので池坊の詳しいことは分からないんですが、専好らが仏に花を捧げてこの世の幸せを祈り、花を通して人々の心を救済する「花僧」であることが、自身をただの怒りだけではない「救済の戦さ」に向かわせたのだと思います。
専好は「私は執行に向いていない」と泣くこともあるのですが、命を賭して秀吉に立ち向かう姿に「彼は紛れもなく執行だ」と思わせるものがあり、感動しました。
それにしても、中井貴一さん、佐藤浩市さんというすごいキャスティングでこの映画を見ることができたのは幸せでした。
中井貴一さんは少ししか出てこなかったのですが、短気で怒りっぽい半面、文化を愛する深さも持ち合わせる信長で、話の重要な伏線をつくっていたと思います。
佐藤浩市さんが利休というのはなかなか意外なキャスティングでしたが、信長の茶頭であった頃の、まだ商人の面影を感じさせる闊達さ(「~さしてもらいまっさ」という大阪弁が上手い)、そして、秀吉の不興を買い、その悩みの中で、奥深く思考の内に沈んでいく姿に、単に悲しみだけではない、利休独特のものを感じました。
そして、猿之助さん。
この方は映画では舞台とはまた違ったオーラを発揮するんだなぁ~といつも思います。
一つ一つの表情、セリフに、非常に細かく「何か」を感じさせてくれるんです(その「何か」はストーリーや役柄によって違うんですが)。
ちょっと浅はかなところもあるけど陽気な男だったのが、権力を持つにつれ、自分のことしか信じられなくなっていく秀吉。
その孤独からくる憎しみのエネルギーがすごい。
幼い子の首まで刎ねたりとショッキングなところもありますが、そのまなざしに、非常に暗い、哀しいものが感じられます。
だからこそ、最後にお館様を思い出し、笑うことができたのは良かったなと思います。

演出で良かったのは雨。
利休の首が晒された時のあの悲しさは、間違いなく雨がふっていたから。
雨によって、理不尽な世界を嘆く専好らの気持ちがより伝わってきました。

P・S それにしても、旅に出たっきりの方はどうなったのでしょう?
「LA LA LAND」
アカデミー賞でも話題になった(まさかのハプニングでしたね~)映画「LA LA LAND」を見てきました。
明るく楽しいオープニングから、懐かしいMGMミュージカル的なものになると想像したのですが、結末はまた違ったものに(だからこそ、アカデミー賞の作品賞にノミネートされたんだと思いますが)。
物語の終盤、ミアとセブが「こうだったらよかったのに」と思う場面が、まるで夢のように展開され、その美しさが却ってほろ苦く、切なく、人生には掴み取れるものも、そうじゃないものもあるということを伝えています。
私がもっと若ければこの結末には納得できなかったかもしれませんが、幸いにも(?)オバサンになりつつあるので、たとえ掴み取れないものがあったとしても、それが人生。成功しても失敗しても人間はいろんな思いを抱えながら生きて行くんだと思うことができました(まさか「グランドホテル」を観た時のような感慨を得るとは、思ってもみませんでした)。
それにしても、主演のエマ・ストーンとライアン・ゴズリング、二人とも踊りが上手いですね~。
それも、いかにも踊ってますというパワフル系ではなく、とても自然で上品なダンス。
こういうところは古き良きMGMミュージカルの要素を踏襲してますね。

P・S 新聞評には、この映画には様々なミュージカル映画へのオマージュがあると書かれていたのですが、宝塚で舞台版の「TOP HAT」を観ていたので、どの辺に「TOP HAT」へのオマージュがあるのか、すぐに分かりました。ポスターにもなってるあのタップのシーンね(笑)。

P・Sその2 「LA LA LAND」、なぜこのタイトルなの?と思ってたんですが、もしかして、LA=ロサンゼルスってこと?「スターの街よ」って歌も出てきたし…。
映画「真田十勇士」
2週連続の映画鑑賞。今回は「真田十勇士」を見てきました。
(ネタバレしますので、これから見る方は後で読まれるほうがいいと思います。)

超高速!参勤交代リターンズ
久々に天王寺に出て、映画「超高速!参勤交代リターンズ」を見てきました。
前作も面白かったけど、今回もめっちゃ面白かった~!
二日間で牛久から湯長谷藩(現在のいわき市)まで帰らないといけない…というお話のはずが、なんだか壮大な展開に。
それでも、やっぱりご家老は井戸に落ちる(笑)。しかも泳げないのに皆に気付いてもらえないし。
それと、猿の菊千代がめちゃめちゃ可愛い~!詳しくは書けませんが、旗を持っているところがすごーーく可愛いです。
あと、「七人の侍」か?!と思うようなシチュエーションも(笑)。まあ、実際に七人だったけど。
今回は古田新太さんが大岡越前守忠相役で出ています。
古田さんというと、今、朝ドラで悪役を演じているので大岡越前とのギャップがすごい(笑)。
寺脇康文さんの妻役を演じる富田靖子さんも今回からの参加ですが、気丈な女性でカッコよかったです。
この先、まだ続きがあるのか、ないのかは分からないのですが、このメンバーはすごく良いので、スピンオフか何かでも見てみたいなと思います。