奉納舞
このところ、芝居関連の話ばかりになってますが、日曜日に八坂神社で「秀山祭三月大歌舞伎」の成功祈願と吉右衛門さん・又五郎さん・歌昇さんの「三番叟」の奉納舞があったので行ってきました。
前日に「ボニー&クライド」を見てきたし、寒いしで、直前まで行くかどうか迷ってたんですが、行ってよかった!
初詣かと思うくらい人がいっぱいいたんですが、早めに行って待っていたので、5~6列目くらいの真正面で舞が見れました。
私はだいたいいつも後ろの席でしか見れないので、間近で見るのはほとんど初めて。
歌舞伎の衣装ではなく黒紋付に袴姿での舞だったのですが、三番叟はおごそかで、それでいて華やかで、時々雪が降ってくるような寒さも待ち時間の長さも吹っ飛んでしまうくらい感動しました。
吉右衛門さんはさすがに「大播磨」と呼ばれるにふさわしいオーラがありますが、お年よりも若々しく見えてカッコよかった。
去年から襲名披露興行中の又五郎さんは、三番叟で謡を披露されましたが、ホントにええ声~!しかも、去年、脚に大怪我をされたとは思えないようなみごとな舞でした。
同じく襲名披露興行中の歌昇さんは22歳という若さ。やさしげな雰囲気漂う二枚目ですね。
こういう清々しい若者が神社という清らかな場所で舞うと、こちらも心が洗われるような気がします。  
舞の写真は載せて良いものかどうか分からないので、「歌舞伎美人」の記事(こちら)と、ゲートフラッグというか横断幕を載せておきます。
祝!襲名
だいたいのことは記事に書いてありますが、書いてないところでいうと、後見をされていたのは、又五郎さんの次男で歌昇さんの弟の種之助さん(又五郎さんによく似ているのですぐ分かりました(笑))。まだ18歳、かしこまって座っている姿が初々しかったです。

挨拶では、お若い歌昇さんはさすがに少し緊張気味でしたが、吉右衛門さんが「先ほどは私の髪の毛のような色のものが降っておりましたが…」と言って笑わせてくれたりで楽しかったです。

八坂神社を入ったところに「昭和○年生まれ・前厄 ○年生まれ・本厄」みたいな厄年の表を書いた幕が掲げてあって、それによると私は今年○厄(何厄かは年がばれるので書きません)なんだそうですが、おめでたい三番叟を見たおかげで、年始からいい厄払いになったなーと思っちゃいました(笑)。

三月は、前述のように南座での又五郎さんと歌昇さんの襲名披露興行ですが、七月にも大阪で襲名披露があります。
大阪の七月大歌舞伎といえば、開幕を告げるのは船乗り込み!
こちらも休日なら一度見てみたいなと思っています。
スポンサーサイト
「ボニー&クライド」
土曜日に新歌舞伎座で「ボニー&クライド」を見てきました。
映画「俺たちに明日はない」で知られる、実在のギャングカップルを描くブロードウェイミュージカルです。
不景気で、暗く重い世相の中で、どこにも行き場所がないけれども、とにかく前に進むことだけを目的に犯罪を重ねる二人の八方破れのエネルギー、そして、そうするしかなかった生き方が、ずしーんとした塊のように胸に残る作品です。
全編に音楽がちりばめられたミュージカルではありますが、テーマとしてはストレートプレイ的な感じかな。

クライドの田代万里生くんは今までおぼっちゃん的イメージがありましたが、保安官から「クソガキ」と言われるような、若く浅はかで、だからこそ、とても苦しくてもがいている感じがよく出ていて、意外な一面を見た気がしました。
ボニーの濱田めぐみさんは、歌の上手さはもちろんながら、「まだ若い、二十歳前後の娘」をしっかり表現していて感心しました。役者は何歳にでもなれるんだなぁ~と改めて思いました。
クライドの兄バックの岡田浩暉さんは男性の子どもじみた感じや、犯罪のスリルがないと生きられない、そしてクライドとともに生きることでしか生きる実感を得られない、浅はかだけど哀しいところがよく出ていました。
バックの妻ブランチの白羽ゆりさん、宝塚では初舞台から知っている人ですが、「トナミちゃん(白羽さんの愛称)、大人になったなー!」と感心。唯一の常識人だけど、バックの甘えについ負けてしまうところはごく普通の女の人だなーと感じました。
つのだ☆ひろさんの牧師役はさすがに圧倒的な歌唱力と雰囲気。作品の裏メッセージ的な部分、「キリスト教徒としてのアメリカ人の心」みたいなものを上手く表現していたと思います。
シュミット保安官を演じたベテラン・木場勝己さんの、説得力ある味わい深い演技(とくに、撃ち合いの最中、抽象的な空間でクライドと話すところが圧巻!)、ボニーの母エンマの池田有希子さんの真に迫った愛情の表現も深く心に残りました。
ボニーの幼なじみで保安官助手のテッドを演じた中河内雅貴さんはセリフ回しや歌が若々しく、等身大の魅力を感じさせます。

実は、ボニーとクライドの話は14年前と4年前に宝塚のバウホール公演で「凍てついた明日」というタイトルで上演された作品を見ているのですが、話の流れはほぼ同じ(実在していた人物なので、当たり前といえば当たり前ですが(笑))でも、今回のほうがより乾いた感じを受けました。
アメリカで作られたものと日本で作られたものの違い、主人公二人の気持ちのどのあたりにテーマを持ってくるかの違いが感じられて面白かったです。

音楽はフランク・ワイルドホーンさんの作曲。
私はワイルドホーンさんの作品は「ジキル&ハイド」「NEVER SAY GOODBYE」「スカーレット・ピンパーネル」を見ていて、メロディアスなピアノ曲なども、ああ彼らしいなと思いますが、自分の個性や主張をことさらに出す方式ではなく、その作品の世界観や時代にぴったりと寄り添った「オーダーメイド」的な曲もとても印象的で、そこに却って彼の作品の魅力を感じます。
これからも数多くの曲を作っていかれると思いますが、次はどんな感じになるのかワクワクします。
壽初春大歌舞伎
今年の初歌舞伎は、松竹座の新春公演です。
櫓
今年はこのように櫓(やぐら)も出ていて、また、お正月公演らしく着物姿のお客さんも多くて(私も着物で行ってきました)華やかな雰囲気でした。

まずは「傾城反魂香」。
吃音に苦しむ絵師・又平とその妻おとくの夫婦愛の物語ですが、幕開きはいきなり「絵に描いた虎が絵を抜け出した」という荒唐無稽なもの。
実は、近年上演されているのは、長ーいお話の一部分。虎の話は前の場面からの続きです。
それでも、本当に上手な絵師が描いた絵は奇跡を起こすという伏線になっています。
翫雀さんの又平は吃音の表現がリアルでびっくり。他人から理解されない哀しみが胸を打ちます。
秀太郎さんのおとくは優しくてしっかり者だけど、どこか可愛い女性でした。
珍しく立役(それでも前髪立ちの青年だけど)の笑也さんも素敵。
海老蔵さんはセリフがこもるのが少し気になりますが、押し出しが立派です。
市蔵さんの土佐将監は、きびしさが却って師匠の愛のムチに見える滋味のある演技。その奥方を演じた家橘さんも暖かみがあります。
又平が石の手水鉢に描いた絵が反対側の面にまで透けて見える仕掛けはどうなっているのでしょう。うまいこと作ってあるなーと感心しました。

「修善寺物語」は、近代歌舞伎の名作で、一度見たいと思っていたもの。
なるほど、名作といわれるだけあって、実によくできたお芝居です。
伊豆の面作師・夜叉王(我當さん)は、娘・桂(扇雀さん)のことを「母親に似て気位が高い」と言い、妹娘の楓(吉弥さん)のほうが職人気質で自分に似ていると言っていたのですが、ひとつのことに対しての執念ともいえる一途さはまるでそっくりで、この親子って実は似てるやん!と思いました。
結末は芥川龍之介の「地獄変」のような印象。芸術家ってみんなこんな感じなんでしょうか?
話の内容にも「近代」を感じたんですが、衣装にも江戸時代にできた歌舞伎との違いを感じました。
古い作品だと、どんな時代の話でも江戸時代の衣装だったりするのですが(そのほうがどんなキャラか分かりやすかったし、共感もできたんでしょうね)、この作品では時代(鎌倉時代)に合った衣装で、明治時代はきっとそれも画期的だったんだろうなと思います。

「積恋雪関戸」は、かなり長い舞踊なのですが、実はこれもお話の一部分(全部やるとどんだけ長いんだろうね)。ちょうどクライマックスの場面です。
話の前後が分からないと難しい部分もありますが、雪の中に桜が咲くという、現実ではごく稀にしか見ることのできない景色の美しさ、登場人物の衣装の豪華さなど、目で楽しめるところがたくさんあり、そこにストーリーもあるのでなかなか楽しかったです。
そして、団十郎さん・藤十郎さんという名優お二人の芸の素晴らしさを堪能できました。
とくに二役を演じた藤十郎さん、あでやかで妖しいだけではなく、パワーやオーラをすごく感じました。

三演目とも登場人物の少ない作品で、お弟子さんたちは黒衣などでの出演が主だったので少し寂しかったんですが、夜の部の「雷神不動北山櫻」ではかなりたくさんの人たちが出演されているようです。
夜の部も見たかったのですが、この作品はまたの機会の楽しみに取っておきたいと思います。
昆布屋さんのカフェ
昨日は仕事の代休だったので、橿原市の昆布屋さん「をぐらや」さんのカフェで友達とランチしてきました。
近くのデパートにもお店があるので、贈答品でもらったことはありますが、カフェは初めてです。
ランチをたのむと、最初にこういう前菜が出てきます。
昆布カフェ1
左から時計回りに、とろろ昆布、玉ねぎを昆布で炊いたもの、昆布茶(ふつうの昆布茶ではなく塩昆布をお湯に漬けたもの)、黒豆の甘納豆。
私はおにぎりでも昆布が一番好きだし、子どもの頃、法事の時に台所でとろろ昆布をつまみ食いしすぎて親戚のおばちゃんに「胃がふくれる!」と怒られたくらい昆布好きなので、最初から昆布尽くしで嬉しかったです。
メインは、和風ハンバーグのランチプレートと松茸昆布の炊き込みごはん。
昆布カフェ2
昆布が1品選べて(白ごはんの場合は3品)、私はわさびとしいたけの昆布にしました。
和風ハンバーグの上に乗っているキノコも昆布を炊いた醤油で味つけしてあるので、とてもおいしいです。
モーニングやカフェタイムには、昆布を使ったパンやスイーツも出るそうなので、また今度、行ってみたいと思います。
8周年
本日、「かもな・まい・はうす」が8周年を迎えました。
今日は代休で、お昼は友達と一緒にランチして楽しかったのですが、家に帰ってきたら気が晴れないことがあって(でも、たいしたことではないのでご心配なく)すっかり忘れていたのですが今さっき「ああ、8周年なんだ」と思い出したらちょっと気分が明るくなってきました
こういう「個人サイト」というのはホントに少なくなりましたが、少なくとも10周年までは続けたいと思うので(もちろんその後も続けたいけど)、皆様、またよろしければ遊びに来てくださいね。

あ、ランチのことは写真も合わせてまた書きますね。
大人になって分かったこと
大層なタイトルですが、中身はどうってことないです(笑)。
ただ、今の若い子たちは知らないかもしれない…。

ひとつめ
ゼンジー北京さんがマジックをする前に言う「ワタシ、中国は広島生まれ」という自己紹介。
子どもの頃は、中国なのに広島だから面白いんだと思ってたんですが(まあそれでもちょっとは面白いけど)、大人になって、中国が「中華人民共和国」ではなく日本の「中国地方」だから面白いんだと気付きました。
地理の授業よ、ありがとう。

ふたつめ
昔やっていた「クイズダービー」で、回答者が考えたりするときに「草競馬」が鳴るんですが、子どもの頃はなんで「草競馬」なのか分かってませんでした。
「ダービー」だからなんだよね。
ついでに言うと「はらたいらさんに3000点」の意味も分かってなかった。
今思えば、子どもも見てる時間に公開ギャンブルのようなことしてたんだな…。
まあ、大らかな時代だったんですね。
新年
皆様、新年あけましてめでとうございます。
本年も頑張って書きますので、どうぞよろしくお願いします。
去年はパリでのお正月で元旦から美術館に行ったりしてましたが、今年は遅く起きて朝昼兼用でおせち料理やお餅、お雑煮を食べてから、お墓参り(父方と母方の祖父母、曽祖父母のお墓)と地元の神社・お寺に行くという、ごく普通のお正月です。
子どもの頃は桜井市の大神神社にも行って、その後で凧揚げもしましたが、今はもうそんな気合の入ったことはとてもできません(笑)。
その代わりといっては何ですが、久々の「お正月を写そう」をしてみました。
しめなわ
注連縄です。橙が立派で良かった。
今年一年が皆様にとりまして実り多く、また、安心できる年でありますように。