忙しい一日
今日は台風が来てるというのに、朝から大阪で「踊る大捜査線」を見て、阪神百貨店の「未生流展」(私、華道は未生流なんです)を見て、さらに梅田芸術劇場で宝塚の全国ツアー公演を見てきました。
ほとんど地下街を通っていたので、一瞬しか暴風雨には遭わなかったのですが、この3つの合間に買い物までしてた私の行動範囲のほうが暴風雨なみ?
詳細はまた後ほど…。 
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リフォーム
超久々、一年ぶりくらいのアクセサリー作りです。
カジュアルに使えるパールのネックレスが欲しいなーと思っていたところ、壊れたパールのベルトが家にあるのを思い出してリフォームしてみました。
ネックレス
元々は、小さいものから大きいものまでグラデーションのようにパールが連なっていたベルトだったので、いろいろな大きさのパールがあります。
それを利用して、大きさの違うものを並べてチェーンで繋げてみました。
ピン(パーツを繋ぐ部分)は元からついていたのでラクだったけど、鎖が細すぎたため繋げるのに苦労しました…あ~思い出しただけでも頭が痛くなる…(苦笑)。
でも、シンプルでありつつちょっと面白い感じにもできたかなと思うので満足です。
NHKドラマ
歳をとったのか、最近見てるドラマはNHKのものが多いです。
まあ、歴史が好きだということもあるんですが。

今、最も熱心に見てるのは、5回連続の「負けて勝つ」。
吉田茂が主人公のドラマです。
「白洲次郎」も見たけど、こっちのほうが好みかな。
田中圭くんが吉田の長男・健一を演じていますが、作品自体がいいので、たぶん、圭くんが出てなかったとしても見てると思います。
私の世代だと、戦後というのも、もう「歴史」の範疇に入っているので、過去の政治家が次々と出てくると、それだけでぞくぞくしてしまいます。そして、「○○、似てるなー」と思ったりして(笑)。
マッカーサーとの交渉も、ちょっと前に宝塚で「黎明の風」という、白洲次郎を主人公にした作品があって、そこでもたっぷり見たのですが、この「負けて勝つ」で更に詳しく分かって面白いです。
政治とは違う側面を担うのは、圭くんが演じている健一(ちなみに、実在の英文学者です)。
父・茂との間柄が、何かすさまじいことになってきてるんですが(笑)、気合の入った演技です。
その妹・麻生和子を演じる鈴木杏さんも、「和子さんってきっとこういう人だったんだろうなー」と想像させてくれる役作りで楽しませてくれます。
たった5回しかないので、もうあと2回なんですが、最後までしっかり見たいです。

大河ドラマ「平清盛」も、オリンピックがあった時期はそんなに熱心に見れなかったのですが、最近また楽しんで見ています。
何せ、清盛のしたたかさが面白くて面白くて!
ただ権力を握って政治を動かすというだけではなく、「王家の犬」と言われた武士階級から、紆余曲折を経てのし上がってきた者が持つ、転んでもタダでは起きないしたたかさ。
松山ケンイチさんは若いので、青年時代のほうがハマるのかと思いきや、意外にも年配になってからのほうが似合っている気がします。何か、清盛の精神力みたいなものが見えるんですよね。
清盛の活躍を警戒して立ち回る後白河法皇の松田翔太さんも面白い。
後白河のエキセントリックさが物語のいいスパイスになってますね。
ここ何回かは、嫡男・重盛の葛藤がクローズアップされていますが、窪田正孝さん、色気が出てきましたねえ。
17・8くらいの役の時は至って普通~って感じだったんですが(ごめん)、今、30代前半くらいの役になって急に色気が出てきて、何なんだろうと思ったら、ヒゲをつけたんですね。
松山さんとか、もう出てきませんが玉木宏さんとか、初めから無精ヒゲっぽく生やしてると気づかないんですが、急にそうなると俄然色気が出るんだな~。
たぶん、ヒゲをつけたことで演技に何らかの変化が出て、それが色気につながっているんじゃないかと推測してます。
昔、野村萬斎さんが大河ドラマに出て、途中からヒゲをつけたんですが、そのときの怖いような凄いような色気を思い出しました(尤も、そのときは私もまだコドモで、「男の色気」などという概念は頭になかったのですが)。
まあ、萬斎さんまではいかないですが、窪田くんも24歳にしてあれだけ男の色気が出るんだからたいしたもんです。
妻の経子(高橋愛さん)も包容力あふれるいい奥さんで「重盛は婚礼の席で『結婚しない』と言い出して清盛に投げ飛ばされてたけど(笑)、結婚してよかったね」と思います。

NHKのドラマの話が、なぜか「男の色気」談議になっちゃってますが(笑)、「ヒゲをつけてから色気が出た」というのはたぶん、「男役がヒゲをつけるとキャ~ッとなる」私のヅカファン魂が言わせてるんだと思います(笑)。
あと、一般的に、男性の手に色気を感じるという方がけっこう多いんですが、私はどうもその辺の感受性が弱いのか、むしろ全体的な雰囲気とかを見て色気を感じるほうだなあ…って、何の話やねん。
映画「ひみつのアッコちゃん」
この秋以降は見たい映画ラッシュです。
まずは「ひみつのアッコちゃん」。
予告を見て、意外に面白そうと思って見に行きました。
正直に言いますと、期待していたほどではなかった…というか、想像してたのと違うなと思ったところはあるんですが、感動するところも随所にあり、全体的には面白かったです。
また、綾瀬はるかちゃんがいろんな格好をするので「カワイイ綾瀬はるかを見よう」的な感じもあるんですが、やっぱり可愛かった(笑)。
そして、小学生になりきりっぷりがスゴイ!「わーん!」と泣き出すところはいかにも小学生な感じでした。
あと、大杉漣さんが、アッコちゃんが変身した元社長を演じるところがあるんですが、上手すぎて笑った!やくざ映画から小学生女子(?)まで、大杉漣、おそるべし。
谷原章介さんも、今、テレビでやってる「負けて勝つ」の白洲次郎とギャップありすぎで面白いです。
岡田将生くんは「プリンセストヨトミ」に引き続き、綾瀬さんに振り回される(?)役でした。
映画の特番によると、どうも撮影の合間も綾瀬さんの天然っぷりに振り回されてたっぽいですね(笑)。「プリンセス…」で慣れたのか、ツッコミも相当入れてましたが。
この二人「天然な姉に振り回される弟」みたいで面白いんですが、今回みたいなラブコメディじゃなく真面目なラブストーリーのオファーとか来ちゃったらどうなるんでしょう(笑)。でも、それも見てみたいかも。
私は昔の「アッコちゃん」はほとんど知らないんですが、設定を現代にしたことで「やっべー」とか男っぽい口調が時々入るのは少し違和感がありました。
すっかり昔のようにはしなくてもいいけど、アッコちゃんはもう少し可愛らしい口調のほうがいいかも。

P・S 塚地さんが守衛さんの役で、しかも谷原さんも出ているので、「ハンサムスーツ」を少し思い出しました。あれも変身ものだなー。
九月大歌舞伎 夜の部
13日に、夏のハードワークの休養もかねて有給を取り(でも、急な研修が入ったので、朝の1時間半だけ仕事…)、勘九郎さん襲名披露の夜の部を見てきました。

平日に歌舞伎を見に行くのは本当に久しぶりなのですが、いざ劇場に入ってみると、休日と変わらないくらいの大賑わい。歌舞伎ファンは年配の人も多いとはいえ、ちょっとびっくりでした。
ただ、少し違うのは幕見の人が多いこと。演目ごとに新たに人が来て、いつも満員でした。
幕見なら、最初の演目(4:30開演)とかでなければ、大阪で仕事してる人なら帰りに見られますもんね。

昼の部は、間に二つの舞踊を挟んでいるものの、ストーリーを重視した演目が多かったのですが、夜の部は、歌舞伎の楽しさに重点を置いた華やかな演目揃い。

最初の「女暫」は、歌舞伎といえばまず皆が思い浮かべるであろう「暫」の女版。
怪力無双の女武者・巴御前がヒロインです。
去年、南座の顔見世で見た「壽曾我対面」と同じく、主に祝い事の際に演じられるもので、様式美にあふれた華麗な一大絵巻ではありますが、書き替え狂言ということで、肩の凝らない、洒脱な面もあったと思います。
ストーリーはスーパーヒロインが悪者をやっつけるという単純なものなんですが、単純なだけに、悪者はより悪者らしく、正義の者はより美しく、武闘派はより強く…というふうに、それぞれがそれぞれの役を強調してハッキリと見せなけらばならない、それなりに力量のいるものだと思いました。
中でも、悪者に虐げられる貴公子・義高役の秀太郎さんの気品に圧倒されました。なんだか、そこだけがパアッと輝いているようなオーラがあります。
あと、面白かったのは腹出し(悪役チームの強い家来たち)。あの扮装だけでもいかにも強そうですね。
現実にあんなごっつい相撲取りみたいな赤い人たちが三人も四人も向こうからやってきて、大声で「やっとことっちゃ、うんとこな」なんて喚かれた日にゃ、もう怖くて怖くて震え上がってしまいます(笑)。
経験豊富なベテランの中に、比較的若い功一さんが混じっていて、これがなかなかのハツラツぶりでした。
悪の手下達は皆どこかコミカルで憎めない面があるのですが、轟坊震斎はその最たるもの。翫雀さんは喜劇味や愛嬌のある役がお上手なのでぴったりでした。
巴御前の「お前は誰じゃ、鯰の化け物か?」というセリフに笑った!
震斎は、ヒゲと髪の毛が鯰に似ているから「鯰坊主」なんですが、若菜も含め、そもそもなんでここで鯰なのか、江戸時代に「暫」を作った人に聞いてみたいです(「別に。気分で」とか言われたら泣く(笑))。
女鯰の若菜は七之助さん。声がお祖父さんの芝翫さんに似ているところが時々あって、一瞬ハッとしてしまいます。それにしても、押し出しが立派になったなー。
そして、巴御前の玉三郎さん。
最初の「しばらく、しばらく」の声は、大迫力のために震えるというほどではなかったものの(まあ、これはイメージだよね)、眼ヂカラで敵を圧倒してしまう感じがよく出ていました。
名を訪ねられてそっぽを向いたとき、美しいお顔がちょうどオペラグラスの中にバッと映って、「おおー」と喜んでしまいました。
敵の首をバッタバッタとなぎ倒し、見得を切るところはさすがの見事さ!やはり大和屋は当世を代表する立女形です。
大悪人・蒲冠者範頼(史実ではとくに悪人ではなく、その時代の人物の名前をたまたま当てはめただけのようです)は橋之助さん。
いつまでも若いイメージのある橋之助さんですが、そろそろこういった大役もやる年齢になってきたんですね。 
幕が開いた当初、完璧すぎるくらい完璧な隈取りに思わず見とれてしまいました。
まだセリフの端々に若さが出てしまう気はしましたが、位取りが見事でどっしりしていたと思います。
そして、「女暫」ならではのお楽しみ、巴御前と舞台番とのコミカルな六方のやりとり。
舞台番の勘九郎さんがインタビューで「アドリブっぽく見せるのが難しい」と言っていたんですが、どこまでがセリフでどこまでがアドリブか分からないくらい自然でした。
大役を果たしてヘロヘロに疲れながら、「『暫』は中村座が初演なんですから、あなた(六方を)知ってるでしょう。ちょっとやってみてくださいな」と促す玉三郎さんの口調が楽しく、可愛らしかったです。

「口上」は、七月の又五郎・歌昇の襲名に続いて松竹座では今年二度目。
考えてみれば、又五郎さんも勘九郎さんも三代目中村歌六さんの曾孫。三代目の生まれ故郷・大阪で子孫の襲名が一年に二度もあるというのは慶賀すべきことですね。
数々の先輩俳優の口上を聞き、勘九郎さんの凛々しい裃姿を見ながら、尊敬する俳優さんであり、また僭越ながら「もう一人の弟」のような感覚で応援してきた勘九郎さんの襲名披露という、「いつか、何をおいても必ず見よう!」と思っていた舞台を今、見ているんだ…と思うと感動を抑えきれませんでした。

襲名披露狂言の「雨乞狐」は、新・勘九郎の持つ愛らしさ、躍動感、若いパワーといったものが余すところなく出ていて、早替わりの趣向や定評のある舞踊の実力と共に楽しめました。
義太夫舞踊は普段あまり上演されないものだと思うのですが、太夫さんの声と太棹三味線の響きが通常の舞踊よりもお芝居寄りな雰囲気をかもし出していて、深い味わいのあるものでした。
野狐・巫女・座頭といった躍動感ある役から一転して、小野道風は、恋に悩むしっとりした風情が素敵。勘九郎さん、こういうのも上手いですよね。
ここは柳の枝につかまろうとぴょんぴょん跳ねるカエルが可愛かった(あの後見さん、誰かな?)。最後、ちゃんと柳につかまってるんですよ!
「狐」にちなんだ嫁入り行列は、供侍も中間もみんな狐の振りで可愛かったです。
いてうさんの腰の入った踊り方を見て、「そういえば、勘三郎さんもあんな感じで踊るよね。師匠のこと、よく見てるんやなー」と感心しました。
ここに出てくる提灯はお茶目で可愛く、勘九郎さんは子どもの頃にやった役なので、童心に帰ったかのように楽しげに踊ってました。
そして「どこで着替えたんだ!」と思うくらいの早替わりで花嫁に変身。
勘九郎さん、この間は勘三郎さんに似てると思ったんですが、花嫁御寮はお母さんの好江さんそっくり!(笑)。まあ、どっちにも似てるってことなんでしょう。
最後に勘九郎狐の名をもらって喜びながら帰っていくシーン。花道七三での反りっぷりにはビックリ!よく落ちないもんだと思いました。

切狂言の「雁のたより」は、ほんわかして面白かったです。
後味がよく、気持ちよく打ち出されて帰ってこれる作品でした。
黒御簾音楽も面白くて、五郎七の髪結床の場面で演奏される「雀に翫の字は あれは翫雀さんの あれは翫雀さんの紋どころ♪」という詞の歌がインパクト大。
歌舞伎を見始めた頃、芝居でも舞踊でも、衣装や大道具などに中の人の屋号や家紋がバンバン出てくることに驚きましたが、まさか歌まであるとは(笑)。
あまりにも翫雀さん翫雀さんと連呼するので、客席から笑いが漏れてました。
当然、これは演じる役者によって変わる歌詞なのですが、上演記録を見ると、十三代目仁左衛門さんが五郎七を演じたことがあり、「仁左衛門」という長い名前をどうやって歌に入れてたのか気になりました。「仁左さん」とかでいったのかな。
髪結いの五郎七は可愛げのある男。
とくに、高嶺の花の司から手紙が来て(実はニセモノだけど…)、一人でウキウキとはしゃぐところの可愛らしさといったら!
五郎七も上方もののヒーローですが、ボンボンたちとは違って働いているので、闊達さがあります。
そういう闊達さ、明るさに司は惚れたんだろうな~。
翫雀さんはこれが初役だそうですが、愛嬌ある笑顔とセリフ回しがあまりにもぴったりで、「伏見の富くじ」の鳰照太夫とともに、これが当たり役となるよう期待しています。
愛妾・司の壱太郎さん。見た目は「御浜御殿」のお喜世とそんなに変わらないんですが(打掛があるかないかくらい)、役の性格は真逆といっていいですね。
金の力で自分を身請けした若殿に対するツンケンした様子と、五郎七を見る時の乙女な様子のギャップが面白かったです。
また、五郎七が幼き日の許婚と知って部屋から駆け出してくる様子に、壱太郎さんらしい若い情熱を感じました。
そうそう、「伏見の富くじ」の、あのお守りの元ネタはこの「雁のたより」だったんですね(「富くじ」では、お守りの中に入っていたのは割符ではなく、和歌の上の句と下の句でしたが)。
若殿・前野左司馬の薪車さん。こんな薪車さん、初めて見た(笑)。
いつもは脇のかっこいい役柄が多いんですが、今回はお坊っちゃまなバカ殿!それも「河内山」の松江候のような感じではなく、かるーい調子で、どうしても笑ってしまいます。
仲居お玉の扇雀さんは、兄の翫雀さんとの息の合ったやりとりが楽しく、久々にこういう役を見たなーと思いました。ちょっとした動きやセリフ回しでも洒落た感じが出るのはいいですねー。
そして、家臣トリオの松之助さん・勘之丞さん・山左衛門さん。もう、めちゃめちゃ面白かった!
五郎七を捕まえる仕掛けを確認するつもりが、思わずつまずいてしまい、五郎七と間違えられて棒でたたかれるところは、まるで定番のコントのようで、「ダチョウ倶楽部か!」と思ってしまいました(笑)。
このお芝居、江戸時代が初演だけど、昔から笑いのツボって一緒なのねー。
翫雀さんと若旦那・万屋金之助(この名前に「えええ?!」と思ってしまった(笑))の亀鶴さんのやりとりもアドリブいっぱいで面白かったです。
「きのう芝居見に行ってん。松竹座の勘九郎襲名披露。こーんな小さかったんがえらい立派になって、綺麗な奥さんもろてなー…」とか「翫雀?あの役者は大嫌い。色気全然あれへん。芝居ハネたら花街へも色街へも寄らんと、まーっすぐ帰りよるらしい。あれでは色気も出えへんで」とか。後者のほうは、もしかして奥様の吾妻徳彌さんが見に来てる?と勘繰ってしまいました(笑)。
ビックリしたのは吉太朗さんの役。
まだ声変わりもしてないのに、女の子とのデートのことで頭がいっぱいの下剃の安さん。
五郎七が「ませすぎじゃ!」と言ってたけど、たしかに(笑)。小学生やないかいな。
家老・高木治郎太夫の彌十郎さんは、一人真面目な役でしたが、槍を扱う姿が立派で、デキル家老らしい風格がありました。

前回、昼の部を見た時はカメラを忘れて来てしまい、祝い幕も画質のよくない携帯でしか撮れなかったので、今回リベンジ。
祝い幕
銀杏(いちょう)色というのかな。中村屋の裃と同じ色でした。
九月大歌舞伎 昼の部
待ちに待った六代目勘九郎さんの大阪襲名披露公演!
9日に昼の部を見ることができました。

11時開演なので、10時半くらいに松竹座の前に着いたら、ネット予約のチケット発券機の前に長蛇の列が。
「えらい混んでるな~」と思いきや、なんと発券機がダウンしてしまったそうです(チケットWEB松竹自体もダウンしていたそうです)。
取り急ぎ、機械の前のスペースで松竹の方に名前や予約番号を一人ずつ確認してもらい、手書きの引換券で入場しました。
後ろの席で見ることがほとんどなので、どの劇場でも、いつも30分前くらいには着くようにしているのですが、やっぱり早めに行くに越したことはないのねー。

さて、歌舞伎です。
最初は「妹背山婦女庭訓」より「三笠山御殿」。
ストーリーはどうしても「求女!あんたが二股かけるからや!」と言いたくなってしまうのですが(橘姫の壱太郎さんもツイッターで「求女はひどい男だ」とつぶやいてました(笑))、まあ、さすがは藤原不比等をモデルにしただけあるともいえます。
ちなみに、求女を演じる新悟さんは、ちょっと細すぎなくらいスリムですが、スラリと背が高く素敵でした。見た目は策士を感じさせない綺麗な色男であるという点が、「そうそう、女性はこういうのにだまされちゃうのよね」と納得できる感じ(笑)。
壱太郎さんの橘姫はおしとやかなお姫様ですが、一心に求女を愛する健気さの中に、激しい恋の情念が仄見えます。
最近、壱太郎さんに「芝居を掘り下げる心」を強く感じるのですが、それがいい具合に出ていますね。
そして、主人公のお三輪は七之助さん。
おきゃんで健康的で可愛い田舎の女の子が、嫉妬と屈辱と怒りでああなってしまうのか…と、思わず身震いしてしまいました。
嫉妬に狂ったお三輪の表情は「疑着の相」というらしいですが、本当に、怖いくらいすごい表情!
この迫力は、女形が多いものの、立役もできる七之助さんの強味ですね。
それに、こういうのはこれから先も役に立ちそうですね(たとえば「紅葉狩」とか)。
三笠山御殿の名物(?)「いじめの官女」は、みんなコワーイ!でもどこか滑稽で、ちょっと笑ってしまいます。
特に當十郎さん!ほんまエエ味出してはるわ~。大阪の舞台には、やっぱりこの人がいないとね!
鱶七の橋之助さんは、唐突に出てきて、しかも出番が短いために印象に残りにくいという、不利な点はありますが、得意の荒事で、人物の大きさを感じさせるお芝居でした。

重厚なお芝居から打って変わって、お次は軽快な「俄獅子」。
「お祭り」もですが、こういう浮き立つような雰囲気、好きですねー。
鳶頭の橋之助さんはとても爽やか!首抜の衣装がよく似合っていて粋な男ぶりです。
芸者の扇雀さんは、お母さんの扇千景さんにそっくり…と思ってしまいましたが(笑)、コミカルな振りもすっきりと、おしゃれに見せていたと思います。
この鳶と芸者は婀娜っぽい間柄ではあるのですが、このお二人のコンビだと爽やかでスカッとした雰囲気。
頬と頬を近づけるところには微笑ましさがありました(もちろん大向こうからは「ご両人!」のかけ声が)。
橋之助さんの後見をつとめていたのはお弟子さんの橋吾さん。最近、橋吾さんのブログを読み始めたので、見てすぐに顔が分かるのがちょっと嬉しかったです(笑)。
続いて「団子売」。
歌舞伎ファンになりたての頃、「勘太郎(当時)がやる女形は、女房が特にいい」と聞いたことがあり、その「女房」は「団子売」でのお福のことでしたので、今回見るのをとても楽しみにしていました。
お福ちゃんは挙措にいちいちハートマークが出そうなくらい(笑)「杵造さんLOVE」な可愛い女房。
お餅(搗く前だから蒸した糯米か?)を臼に移す仕草も可愛く、しっとりしていて、客席からほわーっとした笑いが起こっていました。
七之助さんの杵造は餅を搗く仕草が快活で、見ているこちらまで楽しく餅搗きしている気分になりました。
踊りの前に、お二人の口上があったのですが、お父さんの勘三郎さんが闘病中で出演できないことを、本人も大変申し訳なく思っているとのこと。
息子さんの晴れの舞台で、親としては出来映えも気になるだろうし、一緒に出られないつらさはあるかと思いますが、勘三郎さんも二度にわたる病でお疲れのことと思いますので、今は回復に専念され、ぜひまたの機会に、大きく飛躍しつつある息子さん二人と、パワーアップした勘三郎さんとの共演を見てみたいなと思いました。
口上でもう一つ。本人としての口上が終わり、役の気持ちになって「杵造さん」「お福」と呼び合うお二人の語尾にも、明らかにハートマークがついていたと思います(笑)。

昼の部の切は「瞼の母」。
昔からぜひ見たいと思っていたお芝居です。
忠太郎って、もっと若いのかと思っていたら三十代だったんですね(そこかよ!)。
でも、うら若い青年でないことが却って「まだ見ぬ母を慕う気持ちは何歳でも変わらないんだな」と感じさせて、よけいに涙を誘います。
ラストシーンで、母と妹が自分を追いかけてきたことを知りながら「会うもんか、会ってやるもんか」と強がる忠太郎の姿に、私事ながら、幼い頃に実の両親と生き別れた祖父の境遇に思いを馳せてしまいました。
忠太郎のように名前も知らないとか、別れてから一度も会っていないということはなかったのですが、祖父は私たち孫がいる年齢になっても、「母親に捨てられた」という気持ちを捨て去ることができなかったようです。
曾祖母も祖父に対しては遠慮があり、祖父が建てた私たちの家に泊まったことは一度もなく、ごく稀に訪ねてきても、近くにある実家に泊まっていました。
私も、曾祖母と会って話した記憶はたった一度しかありません。
でも、頑ななまでによそよそしかった二人の心の奥にも、おはまや忠太郎と同じ気持ちが流れていたように思えて仕方がないのです。
曾祖母は祖父に他人行儀にされても 祖父が幸せに暮らしている姿を見たくて訪ねてきてくれたのでしょうし、祖父も「母親だと認めてやるもんか」と思いながらも来ることを拒まなかったのは、やはり母親に会いたかったのだろうし、血を分けた孫や曾孫の顔を見せてやりたかったのだろうと思います(今思えば、私が曾祖母に会ったのは弟が生まれたばかりの頃のような気がします)。
ちょっと話が横道にそれましたが、勘九郎さんはセリフ回しが勘三郎さんそっくり!
新歌舞伎なので言い回しなどは厳密に決まっていないと思うのですが、いつも近くで見ていると(ましてや親子だと)似てくるのかもしれません。
やくざ稼業でありながら、弟分からの信頼も厚く、腕も立つけれど、自分の母親くらいの年の女性を見ると、ついつい瞼に浮かぶ母親の姿を重ねてしまう、情にもろい忠太郎が切なく、何度も涙してしまいました。
とくに半次郎の母・おむらに手を取られて文字を書くシーンは、勘九郎さんの目もだんだんウルウルしてきて、切なさ最高潮でした。
おはまが実の母だと分かって、思わず「おっかさん…」と立ち上がって歩み寄ろうとするところも、めちゃめちゃ切なかったな…。
玉三郎さんのおはまはこれが初役(意外だわ)。
気丈な女将が、わが子の出現に心が揺れるありさまがつぶさに演じられていました。
後半、お登世を抱いて激しく慟哭する姿には、「娘可愛さに忠太郎を突っぱねた…と言いながらも、本心は、娘と同じくらい忠太郎のことも可愛く思っていたんだろうな」と感じ、胸が痛くなりました。
忠太郎の妹(父親が違う?)お登世は七之助さん。
本当の兄弟がきょうだい役を演じるということは歌舞伎ではよくありますが、今回は物語の内容のこともあり、忠太郎の「よく似てるなあ…」というセリフ(リアリティありすぎて少し笑ったけど、よく考えれば、すごく重い一言ですよね)が胸にずっしりと響きました。
しがらみに関係なく、純粋に兄を大切に思うお登世の気持ちがとても美しく、こちらも心が洗われました。
弟分の半次郎を演じた亀鶴さんは、屈折しながらも母や妹を心から思い、忠太郎を兄と慕う、温かく切ない演技が上手かったです。母親役の竹三郎さん、妹役の壱太郎さんも好演。
道端で三味線を弾いて生計を立てる老婆の橘太郎さん、年を取ってからも夜鷹として生きるしかない、おとらの歌女之丞さん、お二人ともベテランらしく感情の出し方がとてもうまいです。   
そのほか、おはまの店の板前の亀蔵さんや下女のいてうさん(意外にも少女の役!なかなか可愛かった)、魚屋や美人芸者(とくに雁成さんの美しさにうっとり)などの通行の人々に至るまで、あの時代の雰囲気をしっかり感じさせて、とてもいい盛り上げ方をしていたと思います。

P・S 開演前と終演後のロビーに勘九郎さんの奥様・前田愛さんの姿が。テレビで見たそのまんまで、ママになってもすっごく可愛かったです!
舞台「鎌塚氏、すくい上げる」
日曜日にサンケイホールブリーゼで「鎌塚氏、すくい上げる」を見てきました。
もう少し笑いにキレがほしいところですが、みなさんの体当たり演技がおもしろく、頑張っていたと思います。
その中でも、船員役の六角精児さんが抜群にうまく、ツッコミの速度が絶妙!
主演の名執事・鎌塚アカシ役の三宅弘城さんは、優秀で真面目な執事であるがゆえの愛らしさとおかしみがあります。
田中圭くんは、いつもよくやる役とは違う、自信過剰なおぼっちゃま役。でも本当は鳥が苦手でヘタレ(笑)。鳥から逃げるときの動きが面白かった(私も鳩が嫌いなんで、あんな逃げ方してるんだろうか…)。
パッと見はさわやかだけど実はキャラがヘンな人というのが面白いです。
満島ひかりちゃんも豪快な令嬢(お嬢様が「豪快」ってびっくりだけど、贅沢やわがままが日常だとああいう感じになるのかも)を体当たりで演じていました。
途中で振付つきで歌うところはかなりうまくて「さすがはFolder5」と思いました。
二人とも、どことなく昭和な雰囲気があるので、華族制度が今も存在している設定にぴったりでした。
ストーリーも、令嬢が女中と入れ替わって…というもので、古典喜劇の「愛と偶然の戯れ」のような、典型的なところが設定によく合っています。(余談ですが「愛と偶然の戯れ」は宝塚で少し設定を変えて「君に恋してラビリンス」「めぐり会いは再び」という演目になっています。あと、船上を舞台にした「それでも船は行く」にも少し似てるな。)

この作品は、ひとことで言えばどたばたコメディですが(笑)、何気ないセリフの中に真実があります。
そこが単にどたばたなだけにならなくてよかった。しかも、大きく取り上げるのではなく、何気なくというのがいいな。
ラストで鎌塚氏はあるものをすくい上げているのですが、本当の意味で何を「すくい上げた」か、それは観客一人ひとりの想像にまかせるというか、一人ひとりの胸にあるんだろうなーと思えたお芝居でした。
ホテイアオイ
昨日、本薬師寺跡でホテイアオイのお花を見てきました。
ホテイアオイ1
これは小学生が毎年植えているものなんですが、満開になると一面薄紫でとっても綺麗!
ちなみにアップはこんな感じです。
ホテイアオイ2
根元のほうにぷっくりした浮き袋があり(これが七福神の布袋さんのお腹みたいなので「ホテイアオイ」)、水に浮いています。
ここは香具山(最初の写真を参照)と畝傍山のちょうど真ん中くらいで、とても歴史を感じる場所です。
畝傍山とホテイアオイ
ちなみに、本薬師寺跡は無料で誰でも入れます。
本薬師寺跡
陽射しを遮るものがなくてとても暑い場所なので、この木立がありがたかったです。
ホテイアオイは9月末くらいまで咲いているので、興味のある方は古代史散策がてら行ってみて下さい。