日帰り鳴門
仕事がなかなか決まらなくてストレスで行き詰まりかけてたので、鳴門でリフレッシュしてきました。
難波から高速バスで2時間。意外と近い!
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鳴門海峡大橋を超えてすぐ、「鳴門公園口」で下りたんですが、ここからはかなり急な下り坂です。
自家用車以外で行かれる方はスニーカー履きをオススメします

さいしょに大塚国際美術館へ向かったんですが、目の前にあるように見えて、道が曲がりくねっているので方向がややこしく、迷うこと15分…やっとたどり着きました。
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いやー、広い!
山の斜面を利用して建てられていて、入ってすぐに長~いエスカレーターがあります。
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エスカレーターを降りたところには、ミケランジェロの壁画「最後の審判」と天井画「天地創造」を陶板で原寸大に再現した「システィーナホール」があります。(ホールを出たところにはシスティーナ歌舞伎などの写真も。そういえば、今年2月に改訂版が上演された「GOEMON」はここで誕生したんですよね。)
ちょうど学芸員さんの解説が始まったところだったので、そのまま一緒に行動しました。(大塚国際美術館では、1時間に1度無料のガイドツアーが組まれています。もちろん学芸員さんは人間ですが、システィーナホールのある地下3階部分ではなんと、ロボットの「アート君」が解説している時もあります。)
システィーナホール以外にも、教会などの内部を再現した部屋がたくさんあってびっくり!青色が美しいスクロヴェー二礼拝堂が印象的でした。
ガイドツアーではすべての所蔵品が紹介されるわけではないんですが、見どころを回って詳しく解説してもらえる上、作品の近くに寄って細部をじっくり眺めたり触ったりもできるので、海外旅行や国内の展覧会で実物を見た後でもより深く学べて、すごく楽しかったです。
2時間ほど解説してもらって、最後に「モネの大睡蓮」という庭園へ。
ここは中央にモネの「睡蓮」の連作の陶板があり、その周囲には睡蓮の池があります(モネの描いたジヴェルニー村の家の庭がモデル)。
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この陶板画は、モネが元の作品を描いた時と同じように太陽光の下で見ることができます。
実物はパリのオランジュリー美術館にあり、自然光を取り入れた部屋で見られるのですが、私が一昨年の冬に見た時よりも赤みや黄みが強く見え、物体は光によって色が違って見えるという印象派の意図がよく分かりました。
睡蓮は今がちょうど見頃で、とても綺麗です。
すぐ横にティールームもあるので、ゆっくりお茶しながら見るのもいいと思います。
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食事は上の階のレストランで、名物である鳴門鯛のお茶漬けをいただきました。
少しだけ、しょうゆとゴマに漬け込んである鯛をそのまま食べてみたんですが、なかなか美味しかったです。
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食事の後も館内を少し見たのですが、広すぎて全部見ることは断念しました。
それでも、スペインのプラド美術館に行った時に貸し出されていて見られなかったゴヤの「裸のマハ」を、本場と同じ展示形態で見られたのはよかったな。

美術館を出た後、近くにある「うずしお汽船」の観潮船に乗ってうずしお見学をしてきました。
ちょうど見頃の時間に行けたので、かなりたくさんのうずしおを見ることができました。
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naruto10(これはうずしおが2つ!)

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鳴門海峡大橋の真下あたりに岩で段差ができていますが、これが瀬戸内海と太平洋の境目です。
実際に流れが違っているのが見れて面白かったです。
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船を下りた後、橋の下にある「渦の道」へ行ってきました。
もと来た坂道を上がり、そのうえ渦が見えるところまでずーっと歩いていくので、かなり暑くてしんどかったです。
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この写真に写っている網目の部分にはガラスが嵌まっていなくて、風が通り抜けるし、車の振動で揺れるのでちょっと怖いです。
さらに、床の一部にガラスが嵌まっていて、そこからうずしおを見ることができます。
3歳くらいの子がお母さんに「この上に乗ったら(海に)はまる?」と聞いていて、思わず笑ってしまいました。
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潮の流れが集まってきて、ぐるぐると輪を描く過程を見ていると、ちょっと怖いけど面白くて、1分や2分はすぐに過ぎてしまいます。

「渦の道」から戻ってきた後は、すだちジェラートを食べながら一休み。
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柑橘系はさっぱりしているので、変に後を引かなくて美味しいです。
他に、いも(鳴門金時)ジェラートや、わかめソフトクリーム(ちょっと勇気がなくて遠慮しました)もあります。

帰りは、高速鳴門のターミナルから帰ったのですが(最初に下りた鳴門公園口は降車専用)、ターミナルへ行く途中で「すろっぴー」という不思議な乗り物に乗りました。
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無人の簡易モノレールというか、レール上を動くエレベーターというか、とにかくそんな感じ。遊園地みたいで面白かったです。

高速バスを調べていると、意外と短時間で行けるところや、電車で行くより便利なところもありますので、これからもまた、いろいろなところへ遊びや息抜きに行きたいと思います。
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ハワイアンパンケーキ
ビミョーにダサいことで有名(?)な奈良にも、とうとうパンケーキ屋さんができたので、親と行ってきました。
私が食べたのはハワイアンパンケーキ。同じ町内のハワイアンカフェとのコラボメニューです。
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スクランブルエッグやハム、フライドオニオン等、ボリュームたっぷりで、11時半くらいに食べたのに夕方までお腹いっぱいでした。
ちなみに、野菜は地元産とのこと。
親はスイーツ系のを食べてましたが、この店に来るまで食事系のパンケーキの存在を知らなかったとのこと。
メニューを見てもまったく眼中になかったようです(笑)。
以前、友達に聞いた話では、砂糖が入っていないのがパンケーキ、入ってるのがホットケーキだそうです。
なるほど、甘くないからおかず系も合うのね~。
七月大歌舞伎 昼の部
12日に昼の部を見てきました。

まず最初は(というか、大部分の時間がこの演目なのですが)「柳影澤蛍火(やなぎかげさわのほたるび)」。
題名は涼しげですが、柳澤吉保を中心に、人々の欲と色とが絡み合うという、非常にドロドロとしたお話です(笑)。
歴史上の人物を登場させながらも、史実にとらわれない大胆な脚色をほどこし、吉保の悪の魅力を際立たせています。
彼は自分の出世のために何人もの人を殺し、権力をほしいままにしますが、結局、最後に残ったのは「愛」ただ一つであったという、新歌舞伎(昭和45年初演)らしいテーマを持っている作品です。  
橋之助さんの主演作は何度か見ていますが、以前に見た作品も悪の主人公でした(笑)。悪くて美しくてカッコいい男が似合うんですよねー。とくに桂昌院を殺した後でニヤリと笑う姿がニヒルです。
吉保の許婚で、彼の野心によって将軍・綱吉の側室にされるおさめの方は福助さん。
吉保と貧乏暮らしをしていた時(吉保の父の養女になっているのか、彼を「お兄様」と呼んでいます)と、側室となってからのセリフ回しが変わっているのですが、昔の「おさめ」の心に戻った時には元のセリフ回しに戻っていて、彼女の心の変化が興味深かったです。
この作品で一番の敢闘賞といえば、やはり桂昌院を演じた秀太郎さんでしょうか。
将軍の母となったことで欲望のままに生きるようになり、その欲望によって死を迎えるという女性ですが、何よりも華やかさがあり、年増の色気と貪欲さが存分に出ていたと思います。
桂昌院は元は京都の人なので、ねっとりとした京言葉なのもすごく合ってました!
桂昌院に取り入る僧・隆光は「もうひとりの吉保」ともいうべき存在。
しかし、彼も実は弱い一人の人間であり、ふと良心が芽生えたことで吉保に斬られてしまう。
今にも人間らしい心を失ってしまうかのような吉保と、最後に人間らしい気持ちを持てた隆光、一体どちらが幸せだったのだろうか?と思ってしまいました。
扇雀さんの立役は久々に見たような気がしますが、美僧にはぴったり。いかにも頭が良さそうな策士でした。
吉弥さんの成瀬金吾は能役者から柳澤家の家来に取り立てられ、スパイのような役目をする役。どこまでも吉保についていこうとする健気な若者ですが、隆光を斬ろうとする吉保を止めたために斬られてしまいます。
腹心の部下までも感情に任せて斬ってしまったところに、吉保が自分を見失って欲望に踊らされている様子がよく出ています。
ほかに、若々しさと滑稽さ、身分の高い者の品格をうまく出した将軍・綱吉の翫雀さん、美しさと華が増した孝太郎さん、二枚目の演技の幅が広がった薪車さん(小姓姿も可愛かった(笑))、静かな芝居が印象的な亀鶴さん、お姫様らしくおっとりしすぎなセリフ回しが笑いを誘う児太郎さん、そして桂昌院の女小姓として居並ぶ美しい中堅・若手女形の皆さんなどなど、皆華やかで、いかにも元禄時代といった感じでした。
ラストシーンは凄惨ながら、萩の花に蛍が飛び交うところが美しく(萩の時期に蛍がいるのは本当はおかしいんですが、そこは芝居の嘘で、現実にはない美しさを演出していたと思います。)、蛍の命の儚さとその光の華やかさに、吉保の運命を重ねて見ることができました。

そして、舞踊「保名(やすな)」。
安倍清明の父である保名の若き日、恋人の榊の前を亡くして狂乱する姿を舞踊にしたもので、天下の二枚目・仁左衛門さんのはんなりとした美しさ、そして哀しさが胸を打ちます。
背景は菜の花の咲き乱れる春の野原で(実は、舞台は現在の大阪の阿倍野!今の大都会からは想像がつきません)、まさに夢まぼろしのような、幻想的な舞台でした。
もっと見ていたいな…と思う時に終わるのも、絶妙の長さでちょうどいいなと思います。
七月大歌舞伎 夜の部
ちょっとご無沙汰しております。
昨日、七夕の日に松竹座の七月大歌舞伎・夜の部を見てきました。
うだるような暑さの道頓堀に幟がはためいています。
大阪初お目見え・児太郎さんの真新しい幟も。
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もっとよく見えるように撮ろうと劇場のほうへ寄って行ったら、壁で頭を打ちました

気を取り直して、まず最初の演目は「曽我物語」
歌舞伎では本当によく出てくる曽我兄弟ですが、歌舞伎を見始めて「そもそもこの人たちどういう人?」と思った時の入門編にちょうどいいのでは?と思いました。
これを見ると、本当によく分かります。
ただし、単純かというと、必ずしもそうではない。
セリフの行間に心の機微が描かれ、大人がそこに哀れを感じたりすることにじゅうぶん耐えうる作品です。
曽我の十郎・五郎やその弟・禅師坊らがまだ十代や二十代の若年であり、感情をあらわに出す(とくに五郎。「壽曽我対面」そのままの性格です)のとは対照的に、ひとりだけ父親が違う長兄・小次郎は心理を淡々と述べる。
その淡々とした中に複雑な思いがにじみます。
小次郎の我當さんは、三十代くらいの設定にしては枯淡の境地に達しすぎなところもありますが(実年齢を考えれば無理からぬことですが)、討たれた二度目の父を敬う気持ちもありつつ、幼い頃に亡くなった実の父が恋しいというのもよく分かるなぁと思いました。
我當さんと、十郎の翫雀さん、五郎の進之介さん、禅師坊の薪車さんという四人の並びは清々しく、切なく、富士山が見える箱根湖畔という舞台設定もきれいでした(図らずもタイムリーだったし)。

次の演目は「一条大蔵譚」。
年に一、二度は必ず上演されているのですが、いつも遠方だったので見れずじまいでした。
それが今回、念願かなっての初観劇となりました。
源氏再興の思いを胸に隠し、阿呆を演じる一条大蔵卿と、仁左衛門さんの愛嬌ある持ち味がとても合っていて可愛らしかったです。
扇で顔を隠し、一瞬まともな表情を見せるところにはハッとしました。
秀太郎さんの常盤御前は、儚げに見えながら心はとても強い女性。敗軍の将の妻から清盛の妾にさせられ、さらに大蔵卿の妻として下げ渡されても、心は流されていない女性でした。
秀太郎さんは義太夫狂言のヒロインにふさわしいセリフ回しとオーラが印象的。これからもまた義太夫ものをたくさん見たいなーと感じました。
鬼次郎の橋之助さん・お京の孝太郎さんはナイスコンビで本当に美しかった!孝太郎さんはこういうキリッとしたのが似合うなー。
あと、亀蔵さんの勘解由(かげゆ)もよかった。私、今まで、歌舞伎の悪役を表現する「べリベリとした」というのがどういうのかハッキリ分かってなかったんですが、亀蔵さんを見て、「ああこういうのを『ベリベリとした』というんだな」と納得しました!それでも、どこか憎めない可愛らしさがあるのが亀蔵さんのいいところ。
そして、やはり思い出したのは、先日の記録映画で見た十三代目仁左衛門さんの指導風景。
そういえば、十三代目は「去(い)なしゃませ」の言い回しを何度も指導していらしたな~。
もうひとつ、この大蔵卿は勘三郎さんの当たり役でした。仁左衛門さんも今回は中村屋をしのびつつ演じたいとおっしゃってます。
兄と慕った仁左衛門さんの大蔵卿、きっと、勘三郎さんもどこかで見てるんだろうなぁ…と思ったら、話に関係ないことではありますが、ちょっとジーンときてしまいました…。

おしまいは「杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ)」。
とにかく面白かったー!
福助さんの土手のお六がホントぴったりで、きれいでカッコいい!暑い浪速に、江戸の風がすーっと吹くようでした。
弟・橋之助さんと息の合ったコンビぶりもとても楽しいです。
お六は悪女風で詐欺もはたらくけれど、実はそれは義のためというのもカッコいい!
登場人物が多く、幹部俳優ばかりでなくお弟子さんたちにも大きな役が回ってきたのも良かったなと思います。
衝撃の結末を迎える恋人同士を演じた翫雀さん・扇雀さん兄弟も大活躍。
浪人・佐野次郎左衛門の翫雀さんは、一瞬、藤十郎さんかと思うくらいそっくりでした。
江戸風の二枚目を演じても、どうしようもない人間の業が浮かび上がるのが翫雀さんらしい感じ。
扇雀さんは薄幸の遊女がよく似合い、見ていても胸が痛くなるような、可哀相な雰囲気があります。
亀鶴さんと薪車さんのアラフォーコンビの充実ぶり(演技に幅や深みが出てきたと思います)、児太郎さんの清純きわまりない美しさも印象に残りました。

今回の七月大歌舞伎、ホントにベストメンバーで、どの演目も充実していて楽しかったので、ついつい昼の部のチケットも買ってしまいました~(苦笑)。
また見に行ったらお伝えしますね。