岩谷時子さん逝く
「君といつまでも」などを作詞され、「愛の賛歌」などの訳詞、ミュージカル「レ・ミゼラブル」などの訳詞を手がけられた岩谷時子さんが死去されました。享年97歳。
宝塚歌劇団出版部のご出身で、ミュージカル「ME AND MYGIRL」の訳詞をはじめ、宝塚ともゆかりの深い岩谷さん。
私には「ME AND MYGIRL」の歌詞の数々が一番の思い出です。
楽しくて心温まるこのミュージカルは、やはり詞の力によって支えられていると思います。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
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愛の殉教者―「ロミオ&ジュリエット」―
2年越しの念願叶って、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」を見ることができました!
宝塚版は何度も見ているんですが、東宝版では初めて。
宝塚版には出てこない場面や、東宝版のみリプライズしている曲などはありますが、全体的な筋運び、ナンバーの順序などは、ほぼ宝塚版を踏襲して作られていました。(ちなみに、同じ小池修一郎先生の演出でも、「エリザベート」は宝塚版と東宝版で筋運びが少し違っています。)
一番の違いは、この物語を象徴する存在として出てくるダンサーが、宝塚版では「愛」と「死」の二人なのですが、東宝版では「愛」は出てこず「死」だけが出てきます。
これが逆に面白かった!
「死」は、ある時は憎しみや絶望の象徴となり、またある時は「メメント・モリ(死を忘れるな)」という言葉の象徴となり、最後にはキリストの磔刑図となって「愛」に殉じた二人の象徴となる…というふうに、様々な意味を持つものに見えました。
特に、最後の磔刑の姿は重要で、「愛の殉教者となったロミオとジュリエットの死がヴェローナに平和をもたらす」という、この作品最大のテーマを余すところなく伝えてくれます。
また、宝塚版では時代設定をあまりはっきりさせていなかったのですが(それでも中世やルネサンス時代ほど遠い昔ではないという感じ)、東宝版ではスマホやパソコンという現代文明が出てきます。
初演の時にそのことを風の噂で聞いて、「ミスマッチじゃないの?」と思ってたんですが、今回実際に見てみて、時代性を特に強調していない衣装や大道具、逆に思いきりクラシカルな紋章や「大公」という存在、そして現代文明という「ごった煮」感に、「こんな事件はいつの時代でも起こり得るんだ。だから、今現在でも安易に憎しみ合うことは怖いことなんだ」というメッセージを感じ、却って良かったなと思いました。
あと、ラストに全員がキャンドルを持って、亡くなったロミオとジュリエットを優しく囲むのも東宝版独自の演出。これはほんとうに感動的でした。

総じていえば、宝塚版は「愛」と「死」が交錯し合う中でのロマンを描き、東宝版では現実に起こる争いと平和を描いたという感じでしょうか。

今回のロミオは城田優くん。実年齢より10歳くらい若い役ですが、最初に出てきた時の表情が予想以上にあどけなく、「なんて可愛い少年なんでしょう!」と驚きました。まだときめいたりすることを知らないから、少女たちの誘いにも関心がないという幼さ、美しい恋に憧れる純粋さがよく出ていました。
ジュリエットへの愛を知った後はもう、ひたすら突っ走る!
その純粋さの中には「周りが見えなくなる」という欠点も「愛の前には愚かな憎しみなど消える」という美点もあるといった感じでしょうか。
ジュリエット役のフランク莉奈さんは、愛らしい容姿と幅広い音域の歌声で、美しい乙女ではあるけれど感情の起伏も激しい、生きたジュリエットを体現していたと思います。
ティボルトの加藤和樹さんは、「いつキレるとも知れない危ない男」といわれる危険な雰囲気を強く出す一方、「今のオレは本当のオレじゃない」と苦しむ、ナイーブで繊細な少年の心も表現していて、とても良かった!今後の活躍が期待できます。
ベンヴォーリオの尾上松也さん、いつも歌舞伎で見ている松也さんがどんな歌やダンスをするのか、非常に興味があったのですが、かなり上手くて違和感がまったくない!(しいて言えば、日本舞踊をやっている人のダンスの特徴として、重心が低めです。でも、そのおかげで脚さばきに小回りがきいていると思うので、これは利点でもあります。ちなみに、宝塚の轟悠さんのダンスもこういう感じです。)ミュージカル界に新星登場ですね。
演技的には、憎しみを捨てて愛に目覚めるところがもう少しはっきり見えればいいな~と思ったんですが、「どうやって伝えよう」のナンバーには、突然の不幸を体験した少年の狼狽や哀しみ、そして、その中での決意を感じて涙が出ました。
マーキューシオの東山光明さん、宝塚版でもマーキューシオはキレた奴なんですが、そこからもう一段現実的な、道ですれちがいたくないような不良(笑)。でも、それは彼が悪いのではなく、二つの家の対立そのものが彼をこんなふうにしてしまったというところが見えました。だからこそ、彼は最後にロミオに「ジュリエットを愛し抜け」と言って死んだんだろうなぁ。
松也さんと同様、非常に興味があったのが、乳母役の未来優希さん。抜群の歌唱力で活躍した元宝塚の男役さんです。宝塚時代、私は大ファンだったんですが、退団してから見るのは今回が初めて。
さすがに上手くて達者な演技ぶり。「あの子は貴方を愛している」のナンバーもじっくりと聴かせてくれて、「私が生んだ子じゃない でも私の子に違いない」という歌詞には涙が止まりませんでした。
キャピュレット夫人の涼風真世さんは、自由奔放と見せかけて、実は深く屈折した心を持つ女性を陰影豊かに表現。私は彼女の宝塚時代は映像でしか見たことがなかったのですが、今回初めて生で見ることができて、迫力ある歌と演技がとてもいいなと思いました。
モンタギュー夫人の鈴木結香里さんには、母の落ち着きと芯の強さがあります。
おもしろいなと思ったのは、モンタギュー卿のひのあらたさんと二人で、いかにも夫婦らしい空気をかもし出していたこと。未婚の乙女の集団である宝塚版では、「父」「母」という存在感は演技で表現できても、熟年夫婦の空気まではなかなか難しいですからねぇ。
キャピュレット卿の石川禅さんとロレンス神父役の安崎求さんは、共に歌唱力が印象的。オペラに近いような響きがとても良かった!上手さに加えて、役のキャラクターや心情が歌声に表れているところもいいですね。
パリス伯爵には岡田亮輔さん。おちゃめで空気の読めないおぼっちゃんぶりが楽しく、唯一ずっと明るい人物というのを表現できていたと思います。
大公の中山昇さんは、殺人が起こった後の「ヴェローナ」のリプライズで、絶望と悲しみをにじませて好演。ほんとに「こんな事態にまでなって…両家とも早く気づけよ!」と思いますね。
「死」のダンサーの中島周さんは、幽霊のような冷ややかな存在感を保ちつつ、何種類にも変化する「死」のイメージを抜群のダンス力で表現していたと思います。
そして、モンタギュー・キャピュレット両家の面々を演じたR&Jダンサーズ26人のハイレベルなダンス。
ダンサーの中には、お芝居は初めてという人もおられたと思いますが、セリフがない人も動きと表情できちんとお芝居していて上手いなあと思いました。

この日は東京・大阪公演の大千秋楽。
一度目のカーテンコールでは、ダンサーズを代表して遠山さん、そして役名のある皆さんの挨拶がありました。
涼風さんの「昔妖精、今妖怪」には笑ったな~。たしかに妖精PUCKやってたけど(笑)。そして、元タカラジェンヌの二人はさすがに挨拶が上手いなと思いました。
あと、松竹座で私の2列くらい後ろに座っていそうな(笑)大向こうさんも見に来られてたのか、松也さんに「音羽屋!」のかけ声が。
その後も何度もカーテンコールが続いて、ダンスあり(中島さんが「大阪愛」と書かれた掛け軸を持って出て大爆笑!)、先に千秋楽を迎えたダブル・トリプルキャストの登場あり、城田君が将来の夢を宣言あり、「みんなでやりきった!」という安堵感と「もっと一緒にやりたかった」という名残惜しさが交差していて、たいへん盛り上がりました。
甘酒で作る酒まんじゅう
昨日、父の誕生日プレゼントのお菓子を作りました。
いつもはケーキやらクッキーやらパンやら、洋風のものを作るのですが、今回は目先を変えて、和のおやつ、酒まんじゅうを作ってみました(うちの父はお酒がほとんど飲めないのに、なぜか酒まんじゅうが好きなんです)。
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甘酒を使って簡単に作れます(レシピはこちら)。
蒸すのもフライパン一つでOK!
蒸す前の生地はくっつきやすいのでビニール手袋等をして作ったほうがいいとか、たくさん作って一度に蒸せない時はその都度フライパンをきれいにして使うとか(前の生地の跡が残っていると色が悪くなります)、レシピに載っていないような細かなコツは要りますが、こんなに簡単に酒まんじゅうが作れるのは嬉しいです。
出来上がってから底の水分が飛んだくらいが一番美味しいと思いますが、冷めてからでも、肉まんやあんまんのように上を濡らして電子レンジで温めると美味しくなります。
次は見た目ももうちょっときれいに作りたいな~…。
なんか、いいな~
今日は奈良市内に面接に行って来たんですが、経験者求むとのことで、実質的な門前払いでした(それなら求人票の条件のとこに「経験者」と書いてくれればいいのに…)
ですが、行き帰りにちょっといいことが…。

まず、行きの西大寺発奈良行きの電車の中で、大学生くらいの旅行者と思われる女の子二人が、車窓に広がる平城宮跡を見て「すごーい!!」と喜んでいました。
朱雀門や大極殿を見て、表情がぱぁーっと明るくなるのがこちらにも分かりました。
ほのぼのしてて可愛かったな~

そして、帰りの電車の中。
私の向かい側に座っていた人が本を読んでいたんですが、そのカバーが京都国立博物館正面の綺麗な写真で、「いったいどこの本屋さんであんなカバーかけてくれるんだろう?」と羨ましく思ってました。
よく見ると、そのカバーは駅でもらえるチラシでした。
なるほど、いいアイデア!
ああいうチラシって写真がすごく綺麗だし、紙もいいものを使っていたりするので、もったいないなーと思いながらも捨てていたんですが、本のカバーにするという手があったんですね!
チラシの文字部分が気になるなら、写真だけ切り取って裏が白いチラシに貼っても可愛いかも。
「復活」読了!
8月末に物置の中から引っ張り出してきたトルストイの「復活」(父が高校時代に買った全集の中にあります。ただし、集めるだけ集めて読んだかどうかは不明(笑))、ちょっとずつ読んでいたんですが、やっと読み終えました!
昔、「アンナ・カレーニナ」に大苦戦したのですが、これは同じトルストイでも読みやすく、分かりやすかったと思います。
でも、やはりロシア文学なので、長くてしんどい箇所も少しはありました。
宝塚で舞台化されたものも見ているのですが、舞台ではテーマを絞り込んでいますので、割愛した部分のテーマや人物の気持ちを知ることができたのは良かったし、面白かったです。
次は、(今まで読んでこなかったのがお恥ずかしい限りですが)「ドン・キホーテ」に挑戦です。
システィーナ歌舞伎
台風一過でお天気はいいのですが、寒いですね~。
寒すぎてコタツのコンセントさしました(コタツ布団はまだです)。
それにしても、伊豆大島の豪雨災害、本当に胸が痛みます。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

さて、7月に行った大塚国際美術館で毎年行われる「システィーナ歌舞伎」の演目が決定しました。
聞いて驚くなかれ

「満月阿波噺(まんげつあわのよばなし) フィガロ」

フィガロです!あの「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」で有名なフィガロ!
システィーナ歌舞伎はこれまでも「GOEMON」等、趣向を凝らした演目が多数ありましたが、まさかオペラが原作(「アイーダ」が原作の「愛陀姫」は東京でありましたが…)、しかも喜劇とは!何という楽しい趣向でしょう。
(詳細はこちら。)

私はまだ見れるかどうか分からないんですが、完成度の高い作品なら、また松竹座等でやってくれるかな?
スペインバル
一昨日、宝塚を見に行った帰りにスペインバルへ行ってきました。
こういうお酒を飲むお店は、ランチではなく夜に1人で行くとちょっと割高なんですが、久々にサングリアが飲みたかったし、たまにはいいかな。
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サングリア(赤)とチョリソーです。
薄暗いので、こんな画像になってしまいました
サングリア、飲みやすくて美味しいです。
チョリソーは、マドリードで食べたのが美味しかったので頼んでみました。
ウィンナー状のものが出てくると思ってたんですが、サラミみたいなのもあるんですね。
味はスペインのものと似ていて懐かしかったです。
このあとで、小さいラザニア風のものとか、南蛮漬けのようなもの(というか、もしかして、南蛮漬けってスペインから伝わった料理だから「南蛮」漬けなの?)をちょっとつまみました。
アヒージョも食べたかったけど、さすがに割高感が否めず、お会計して帰りました。
このお店は以前、お昼にも行ったことがあるんですが、ランチのパエリアも美味しいです。
スペイン料理大好きなので、また行きたいな(個人的に、スペイン料理はイタリア料理以上に日本人の口に合う気がします)。
秋の風情
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久しぶりにお花を活けました。
花材は、全部そこらへんの田んぼの畦や道端から摘んできました。
お月見の時には全然だったススキの穂もやっと見頃になりました。
写真ではちょっと分かりにくいんですが、中央の白い小さな穂みたいな花はハッカ(ミント)です。どこかで植えられていたものから種が飛んだのかな(ちなみに、その横の白くて細長いのは白タデです)。
こういう野の花の活け方は、華道というより茶道の茶花のお稽古で教えてもらいました。
茶道には「花寄せ」「回り花」「花所望」という、お茶花のお点前もあるんですよ。
今回摘みに行った所から少し離れた場所にもいい野の花スポットがあるので、次は足を延ばしてそっちに行ってみようと思います。
その頃には、家にあるムラサキシキブの実にも色がついているかも。
十月花形歌舞伎「夏祭浪花鑑」
三ヶ月ぶりに、松竹座に歌舞伎が帰ってきました!
私が見たのは夜の部の演目、通し狂言「夏祭浪花鑑」。
勘三郎さんがニューヨークでされた公演をテレビで見てから、ずっと生で見たいなと思っていたんですが、念願がかないました。
しかも、上方の話を上方歌舞伎の演出で(二世実川延若・十三世片岡仁左衛門から教えを受けた我當さんが甥の愛之助さんに指導)という決定版。
若手中心ゆえに「もう少し突っ込んで演じてもいいかも」と思うところは少しありますが、それはまた、これから先のお楽しみでしょうか。
でも、それを差し引いても迫力満点!義理人情と侠気、そして狂気が絡み合うボリュームある舞台でした。

主人公・団七は愛之助さん。
喧嘩っ早いけど侠気にあふれた大坂の若者はハマリ役です。
舅・義平次に殴られて眉間を割られ、それまで耐えていたのがぷつんと切れる、その瞬間の表情に狂気がありました。
女房のお梶は壱太郎さん。
今までの「ただただ美しい」というところから脱却し、演技に味わいが出てきて、22歳とは思えない落ち着いた芝居に感心しました。やっぱりこの人、末恐ろしい。
一寸徳兵衛の亀鶴さん、めっちゃカッコいい~!徳兵衛じたい、もともと美味しい役ではありますが、その美味しい見せ場をスッキリと男ぶり良く、なおかつ情をにじませて「魅せて」くれました。
今までも亀鶴さん好きだったけど、ますます好きになったな~。
釣船三婦の翫雀さんも良かった!私、翫雀さんの老け役は初めて見ました。本来の50代の快活さはあるものの、老侠客の凄まじい迫力と人間の器の大きさが感じられました。
その女房おつぎの扇乃丞さんも、いつもの楚々とした風情のほかに、侠客の妻らしい肝の据わったところも見せて好演です。
薪車さんは玉島磯之丞。いや~、お芝居がめちゃめちゃ上手くなったな~!つっころばしのオドオドと情けない雰囲気と、それでもどこか憎めない可愛さがよかったです。
徳兵衛の女房・お辰の吉弥さん、出てくるのは短いながらも強烈な場面ですが、男勝りの気性と風情ある美しさが印象的でした。
美しいといえば、傾城琴浦の尾上右近さん。以前は可愛い感じだったんですが、今回見て本当に美しいなと思いました。可憐なセリフ回しも素敵。
新悟さんは道具屋の娘・お仲。磯之丞に言い寄る積極性が微笑ましく、清楚な容姿も良かったです。
その道具屋の番頭・伝八に猿弥さん。半道敵というのでしょうか、悪の一味に加担しているのですが、滑稽なおかしみがあります。一言セリフを発するだけでも客席が沸くようなうまさで秀逸でした!
それにしても、猿弥さん、今年は関西での舞台が多いなあ。ご本人は大変かもしれませんが、大好きなので嬉しいです。
同じおもだか屋一門の猿三郎さん、ブログで毎日色々楽しく語っておられますが、さすが大阪出身、出てきただけでほわっとした上方の空気をかもし出していて、得難い存在だなと思いました。
そして、忘れてはならないのは義平次の嵐橘三郎さん。いかにも憎憎しげなこの役を、体当たりでありながらも、ベテランらしい達者さで演じていて迫力がありました。
ほか、澤村國矢さんがかっこよかったし、吉太朗さんも丁稚の役で見れて嬉しかったです。
萬太郎さんは江戸の役者ながら、持ち前の生真面目さで一生懸命上方の風情を出そうとしていて好感が持てました。

夜の部を見ていたら、見る予定がなかった昼の部も見たくて仕方がなくなりました。
ああ、見たい、めっちゃ見たい…どうしようかなー。
藤原宮跡のコスモス
昨日、藤原宮跡にコスモスを見に行ってきました。
まだ咲き始めですが、風もなかったのでコスモスがあまり揺れず、きれいな写真が撮れました。
cosmos3
去年はなかなかマクロで撮れなくて苦労したんですが、今回は大丈夫でした。
cosmos4
大和三山のうち、香具山と耳成山の写真も撮ってきました。
香具山。
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耳成山。
cosmos1

そして、そのまま歩いて近鉄百貨店でしてきました。
maroncake
栗きんとんのタルトです。
刻んだ栗も入っていて、甘かったけど美味しかったです。

ここ数日、暑さが戻ってきてますが、涼しくなったらまた他にもいろいろ行きたいと思います。