快慶
またまた周回遅れなレポでごめんなさい。
今月4日まで開催していた、奈良国立博物館の「快慶」展を見てきました。
運慶と並び称される仏師・快慶(この二人は兄弟弟子です)。
その作風は端正で、この上なく優雅、静謐。
私が見たいと思っていた僧形八幡神像もそのライン上にあります。
しかし、そればかりかと思うとそうではなく、執金剛神像などはあの時代らしい躍動感があります。
もう一つ、面白かったのは、作風のみではなく誰の発願で仏像をつくったかということ。
快慶も最初の頃は後白河法皇など上流階級の依頼を受けて作っていましたが、しだいに、様々な人々がお金を出し合って依頼した仏像を作っていくようになります。
そうなると、仏像は小さくなり、量産というか数が多くなるんですが、(雑になるというのではなく)仏像の衣の表現などに作風の変化が現れてきます。
たくさん作るうちに「ここはこうした方がいい」とか「仏様の姿をもっと繊細に表現したい」という気持ちになったのかなー(笑)。
そして、発願する人々の変化(というか増加?)は、仏教が上流階級だけのものから庶民へも広がっていった平安末期~鎌倉初期をリアルに感じさせてくれます。
その時代の中に生き、自らも篤い信仰心を持っていた快慶は、人々の心の安らぎのために、あのように静謐な魅力を持つ仏像を作ったのかもしれません。
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