中村勘太郎・中村七之助特別公演
寒すぎ~!風邪治らん~!仕事嫌~!とサイアクな日々を過ごしてますが、こんな時でも救いはあるもんで、土曜日にNHK大阪ホールで「中村勘太郎・中村七之助特別公演」を見てきました。
めっちゃ楽しかったぁ~!

まずは兄弟二人で舞う「舌出し三番叟」。
「三番叟」といえば、新年などに演じられることの多いめでたい演目で、さまざまなバリエーションがあります。この「舌出し三番叟」は、舌を出してコミカルな見得を切ることからこの題名があります(三番叟についての説明はこちら)。
勘太郎さんの三番叟は、子供の頃から「踊りの名手」といわれているだけあって、さすがの表現力!私は踊りの技術のことはよく知らないんですが、一つ一つの動きに物語があるような気がしました。
七之助さんの千歳は、若々しく勇壮な雰囲気が漂ってました。
よく女形をされますが、立役になるとまた雰囲気がガラッと変わる人なので見ていて楽しいです。

続いては「芸談」。ぶっちゃけていえばトークコーナーです。
たった10分程度の休憩でスーツ姿に着替えて出てきたお二人。
こうやって見ると、本当にごく普通の若者ですね~。でもさすがにとても礼儀正しく、品があります。
でもトークは面白い!とくに勘太郎さんのちょっと天然なとこがいいです(笑)。
「大阪で何をよく食べますか」と聞かれて、「焼肉」「韓国料理」と答えたところは、大阪とあんまり関係ないやん、お二人とも天然やなー(笑)と思ってしまったんですが、その話が終わりかけている時に、勘太郎さんが唐突に「ベトナム料理の美味い店があるんですよー」と言い出したので場内大爆笑でした。
ちなみにアメ村の近く、一見Hなお店?と思うようなところだそうです(笑)。

休憩を挟んで、今度は門弟の皆さんによる「風流陣」。
花の精たちが宴をしているところに風神が現れて花を吹き飛ばしてしまうという舞踊です。
華やかで美しく、ファンタジックな世界で、とても楽しかったです。
役者さんの中には歌舞伎の養成研修終了の方もおられて、舞台を踏む年数は少なくても立派な歌舞伎役者になられていて感心しました。
とくに風神を演じた中村いてうさんはまだ26歳!それでもすごく貫禄があって素晴らしかったです。

続いて、七之助さんの「雪傾城」。
雪の中で遊女が舞う美しい舞踊。
この遊女は、現実とも幻ともつかないような幻想的な存在です。
七之助さん、美しい!
今まではわりと少女っぽい雰囲気の役が多かった気がしますが、この雪傾城は大人の女性の雰囲気でした。
そして、美しいだけではなく、遊女の悲しみもきちんと表現されていたと思います。
この舞踊の中で新造(新米の遊女)を演じた中村鶴松さんは勘三郎さんの部屋子で13歳。なんと、中学生です。子供の頃の勘太郎さんに少し似た感じで、とっても可愛かったです。

おしまいは勘太郎さんの「まかしょ」。
白装束の願人坊主(祈祷や代参などをしてお布施をもらう物乞い僧)が、雪の中を軽快に踊ります。
「まかしょ まかしょ」の長唄と共にコミカルに踊る姿、寒いのでお酒を飲もうと提案し、踊りを披露して道行く人からお金をもらおうとする仕草などが茶目っ気たっぷりでとても楽しい踊りでした。
やっぱりここでも勘太郎さんの表現力が素晴らしくて見入ってしまいました。

「雪傾城」「まかしょ」共に古典的な踊りで衣装もシンプル。「地味」との声も聞かれましたが、「今回の特別公演は渋めのものを」というテーマに合っていて、シンプルだからこそ、演じる側の表現力の豊かさがよく現れていたと思います。
スポンサーサイト