「幻蝶」
14日に兵庫県立芸術文化センターで舞台「幻蝶」を見てきました。
ストレートプレイは(私が評価する中で)良いと思うものとイマイチ…と思うものにハッキリ別れてしまうのですが、これはすっごく良かった
脚本家・演出家をはじめとするスタッフと出演者が、それぞれ良いところを出して、良い仕事をしたなって感じです。

物語は、蝶マニアの男二人が幻の蝶・シロギフチョウを探して山の廃屋に籠もるというシュチュエーションで、おかしいんだけどすごく切なくて、孤独とか、人生の目的とか、そういったものまで考えてしまうような作品でした。
世界をまたにかけて蝶を探し、採集した蝶を売る男・戸塚役の内野さん、やっぱり上手いな。セリフ回しにものすごくリアリティがあります。
病気のために役所を辞めて蝶ハンターになっていて、治ったとうそぶいているけれど、本当は治っていない。それを絶対に悟られまいと豪快に陽気にふるまうところが却って切なかったです。 
長年引きこもりだった蝶オタクの青年・真一役の田中圭くん。いかにも「圭くん!」って感じの役で、はまり役でした。演技的にも、これはやりがいがあるだろうと思える役です。
この二人が、互いの姿に亡くなった父親と息子を重ねて見る、その場面がとても衝撃的なんだけど、ちょっとウルッときてしまいます。

共演は、七瀬なつみさん、中別府葵さん(さすが元モデルだけあって完璧なスタイルです)、大谷亮介さん(「相棒」の三浦さん役)、細見大輔さんの四人。
それぞれがそれぞれの役にこれ以上ないくらいはまっていて素晴らしかった。
特に、七瀬さん、大谷さんの性格描写が素晴らしいです。
脚本は「相棒」「ゴンゾウ」など、おもにテレビや映画の脚本を手がけている古沢良太さん。ちょっとした感情の描写が上手く、ロケさえできるならば(あ、シロギフチョウもどうにかしないとね…)映画でいろんな角度から撮ってみても面白いだろうな思いました。

演出は俳優としても活躍中の白井晃さん(今度コクーン歌舞伎にも出るそうです。すごい!)。私は白井さんの演出する作品は初めて見たんですが、繊細で哀感さえ感じさせる舞台に「これが白井ワールドか!」と感心しました。

繊細で心を揺さぶる「幻蝶」。まだまだ全国を回っていますので、機会があればぜひ見に行ってみてくださいね。

P・S 兵庫県立芸術文化センター(阪急中ホール)には初めて行きましたが、すごく素敵なところですねー。
大ホールはオペラやクラシックコンサートなどがメインのようなので、またそちらにも行ってみたい気がします。
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