文楽「仮名手本忠臣蔵」昼の部
11月の3連休は観劇三昧(といっても2本だけど…)。
24日は、国立文楽劇場で「仮名手本忠臣蔵」の通し狂言・昼の部を見てきました。
間に25分休憩と5分休憩が1回ずつあるものの、10時半から始まって、終わるのが16時5分という長丁場。
あまりの静けさに5分くらい記憶が飛んだところもあるのですが学生時代に卒論で勉強した「仮名手本忠臣蔵」をじっくりと見られて大満足!
通常あまり上演されない「松切の段」「花篭の段」も出たので、歌舞伎で見たときよりも前後関係がはっきりして分かりやすかったです。
そして、やっぱりこの物語は「情」の物語だということを実感しました。
桃井若狭介も塩冶判官も短慮で浅はかだし(桃井の家老・加古川本蔵はよく頑張ってるよ)、おかる勘平も勤務中に何しとんねん(しかも主君が大変だと分かってる時に)って感じの軽率さなんですが、でも、それでも、彼らの末路が可哀想で辛くて、切なくて、思わず涙してしまいましたあー、やっぱり日本人だなあ…。
話の内容も、改めて見ると本当によくできているなと思います。とくに六段目はすごかった。
最後に一人残されたお軽の母・おかやの嘆きが本当に哀れでした。

文楽を見るのは二度目なんですが、新たに思ったことは、三味線の音色が人によって違うということ。
前に見たときも、演目ごとに奏者も替わっていたし、歌舞伎でも義太夫狂言などで何人もの三味線を聞いているんですが、ここまで個性がはっきりしているとは!おかげで聞き飽きることなく、とても楽しめました。

歌舞伎と文楽では同じ演目でも違う箇所が所々あるのですが、文楽のほうの上演が先であっても、歌舞伎から取り入れてある演出もあり、そのあたりも興味深いところです。
「仮名手本…」五段目、斧定九郎は、もともとの原作ではダサい姿をしているのですが(数年前の歌舞伎の時に、翫雀さんが原作どおりやってましたね)、今回は歌舞伎の初代仲蔵が考案した、ワルの魅力あふれる姿の定九郎でした。人形で見ても破れ傘をバサッと振る姿がかっこいいです。

人形といえば、当然、文楽は人形が登場人物なのですが、時々、人形であることを忘れてしまうくらい、感情移入ができるリアルさ。
それだけ人形遣いの方々が研鑽を怠らず、また、太夫さんが一人の人間とは思えぬくらいの多彩な演技力で語ってくれているからなんですよね。
本当に文楽って面白いしすごいぜひぜひまた見たいです。
近いところで、来年一月の公演も、幕見でもいいから見たいなーと今からウズウズしてます(笑)。
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