美しい怪談 -南座・歌舞伎鑑賞教室-
毎年恒例、南座の歌舞伎鑑賞教室に行ってきました。
今年も課外授業の学生でいっぱい。でも、大人も結構多かったかな。

まずは落語家の桂九雀さんが案内役を務める「南座と歌舞伎」。
開演前に「あ、そういえば、今年はどんな登場のしかたなのかな?」と思ったんですが(毎年、昨年の顔見世興行の演目の中から選んでいます)、今年は「新口村」の孫右衛門の出でした。
その中で雪が降っていることから、雪の音、雨の音、川の音など、歌舞伎で使われる太鼓の音のお話がありました。
実演は籐舎呂秀先生。テレビの「にっぽんの芸能」などで見ている先生を生で見て驚くやら嬉しいやら。
この後、お客さんの中から一人に歌舞伎の衣装を着て出てきてもらうのですが(今年は中学生の「ゆうな」ちゃん)、例年使っている赤姫の衣装ではなく、今年は「新口村」に因んで梅川の衣装でした。
ちなみに、この梅川の衣装は、一度だけ、数年前の鑑賞教室の「歌舞伎ファッションショー」で出てきました。
今年の「南座と歌舞伎」は例年より少し短めでしたが、舞台上の大道具やこれから演じられる演目に関連した話が多く、あとから「ああ、これのことか」と思ったりできるのでなかなか良かったと思います。

そして、今年の歌舞伎の演目は、「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」通称「かさね」。
舞踊劇、今風にいうとダンスミュージカルですね(笑)。
私、今まで舞踊劇と普通の歌舞伎の区別があんまりついていなかったのですが、この演目は舞踊の要素を強く感じられる洗練された作品。
それでいて、怪談としてストレートプレイ以上に濃厚なドラマ性があり、舞踊劇というのはこんなにも可能性に満ちているものなんだと感じました。
歌舞伎鑑賞教室初登場!松江さんの与右衛門は浮世絵から出てきたような美男。まぁ~美しいこと!
松江さんには、同じ二枚目でもどちらかというと「つっころばし」的なイメージがあったんですが、今回は色悪。
歌舞伎には時々、こういう「自分は何をしても許される」と思っているような色男が登場しますが(笑)、美しさゆえの酷薄さがピッタリでした。
また、舞踊劇ということでかなり動いたり踊ったりするのですが、花道での動きも素晴らしかったと思います。
そして、もはや歌舞伎鑑賞教室の代名詞と言っても過言ではない吉弥さん。
かさねのひたむきさや心根のまっすぐさが切ないです。まさかこんな因果に巻き込まれるとはね…。
それにしても、顔半分が醜くただれてもなお美しいなんてびっくりです。
怪談は怖いので10列目より後ろで見ようと思い、実際12列目で見てたんですが、こんなに美しいならもっと前に陣取ってもよかったかな(笑)。
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