佐川美術館
まとまった休みは取れないけど、夏だし、どっかバカンスへ行きたいな~と思っていたので、今年も日帰りプチバカンス決行!
行先は、以前からずっと行きたいなと思っていた滋賀県の佐川美術館。守山市にあります。
彦根や長浜は行ったことあるけど、もっと奈良に近くて便利でした。

この佐川美術館は、琵琶湖をイメージしているのか、まるで建物が水に浮かんでいるかのように建てられています。
建物自体もアート作品のようで面白かった!
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館内は主に4つのエリアから成り立っています。
まず入ったのは、私が小学校6年生の時から大好きな、国民的画家・平山郁夫氏の作品のギャラリー。
平山さんといえば「シルクロード」のシリーズが有名ですが、日本画家でありながら、描いた題材は世界中にあり、どれも優しいタッチが魅力的でした。
特に、インドのガンジス川に昇る朝日を描いた絵は、オレンジ色の光が柔らかく、美しいと思いました。
そして、もう一つの側面は、広島で被爆し、後遺症に悩まされながらも平和を訴え続けた画家。
広島を描いた絵はこちらにはなかったのですが、ドキュメンタリーが放送されています。
今はもう無くなってしまったバーミヤンの石仏、パキスタンの厳しくも美しい山道、旧ユーゴスラビアの焼け跡に立つ子どもたち…
みな、私たちが忘れてはいけないものだと思います。

続いて入ったのは彫刻家・佐藤忠良氏のギャラリー。
彫刻について私は全く詳しくないのですが、なんというか、モデルの精神性を表現するのは彫刻が一番適しているのかも…。
佐藤さんがモデルにされたのは、現役時代の王貞治監督から、自分のご家族、ブロンズ彫刻の鋳物師さん、名前も知らない普通に生活している男女まで多岐にわたりますが、その顔からいろんなものが伝わってきます。
モデルの実像をとらえた作品のほかに、ちょっと創造的な人物像(まあこれにもモデルの人はいるけど)も、こちらの想像力をかきたててくれます。
あと、私、勉強不足で知らなかったのですが、「おおきなかぶ」の絵本の挿絵がこの方だったんですね!(元は画家を志していたそうです)。「おおきなかぶ」以外にも、どこか懐かしさを感じる絵本も何冊か展示されていました(ここにはなかったけれど、子どもの頃に佐藤さんの挿絵は何度も見ていると思います)。

三つ目のエリアは特別展が行われていて、今回はポップアートのキース・へリングの展覧会が開催されていました。
絵はどっかで見たことあるけど、この人がどういう人だったかは今回初めて知りました。
HIVでもう亡くなられていたんですね…(しかも31歳という若さで…)。
描かれているものの中では、正直、意味がよく分からないものもあります。
けれど、それを見ているうちに、「分からないなら考えてごらん」というへリングの声が聞こえてきたように思いました。
絵の中に自分自身の精神性を盛り込んだ最初の人はピカソなんじゃないかなと思っているんですが、彼の絵からも精神性が強烈に感じられます。
もしかしたら、今までのほかのアーティストより感情の吐露は激しいかもしれません。
そういった意味では、彼は「新しいピカソ」だったのかも。

最後のエリアは、楽焼の樂吉左衛門さんのギャラリー。
ここは他のエリアから少し離れていて、階段を下へ下りて行きます。
少し暗めの階段の下には、大勢が入れるような静かな部屋がありました。
上から聞こえるせせらぎの音が美しいです。
実はここは大勢用のお茶室でもあります!
あの暗い階段は、お茶室へ入るまでの飛び石やつくばい、「にじり口」のようなものなのかもしれません。
そして、その奥が作品ギャラリーです。
吉左衛門さんは千家の茶道になくてはならない楽焼の作家ではありますが、ここでは伝統的なものよりも、斬新なお茶の道具が多く飾られていて、展示の仕方も、エリアごとに「守・破・離」をイメージした名前を付けたりしていて、「芸術家・樂吉左衛門」の世界が表現されていたように思います。

この四つのエリアのほかにも、普段は入れないお茶室があり、外観は見ることができるので行ってみました。
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ガマの穂の浮島に囲まれて、静かだけど、優しい雰囲気です。
この向かいには待合もあり、正式なお茶席が開けるようです。
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このあと、美術館の外観もいくつか写真にとっておきました。
曇りで良かった(笑)。炎天下だと撮る気にならなかったかも…。

佐川美術館を見たあと、まだ時間があったので、堅田駅からバスに乗って、近くの浮御堂(満月寺)まで行ってきました。
浮御堂は近江八景のひとつ「堅田の落雁」の場所でもあります。
テレビで何度か見ていて、行きたいなと思っていたんですが、まさか美術館の最寄り駅近くにあったとは!駅でもらった地図で見てビックリしました。

満月寺の門はまるで竜宮城のよう。
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浮御堂は、実は千体阿弥陀仏を奉納する場所で、中には小さな仏様がいっぱい!
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(これは近くの散策路から撮った写真です。)
そして、琵琶湖に面している部分に立ってみました。
涼し~い!快適です。
海とか湖とか、空が開けているところは気持ちがいいですね。
写真も撮りました(と言ってもこれ一枚)。
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近江富士が写っているのが見えるでしょうか。

帰りに、地図で見つけた「おとせの浜」に立ち寄ってみました。
由来も何も知らず、「おとせって人名?なんで名前付いてるんやろ?」と思って行ってみたらびっくり!
歌舞伎の「源平布引滝」の小万のモデルになった女性・おとせのゆかりの地でした!
おとせは源氏に仕える女性で、平家の追手から逃げ、源氏のシンボル・白旗を握って琵琶湖を泳ぎ渡ろうとしましたが、白旗を持った手を切り落とされて亡くなり、腕がこの浜に流れ着いたそうです。
おとせの息子は母の忠義の志を継ぎ、木曽義仲に仕える武将・手塚光盛になったといわれています。
まさかここで歌舞伎に出会うとは思わなかったな~。これだから旅は面白い!
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