らくだ
松竹座の壽初春大歌舞伎、昼の部の「らくだ」を幕見してきました。

この話はブラックコメディといっていいと思うんですが、カラッと面白く見せられるのは落語を元にした芝居ならではという気がします。
とくに、ポンポンと飛び出すリアルな大坂弁のかけあいが良く、ナマの大坂、ナマの江戸時代を感じました(嶋之亟さんのナチュラルな大坂のおばちゃんぶりがよかったなあ)。
愛之助さんのやたけたの熊五郎、暴れ者だけど、どこか憎めないようなおかしみがあって、凄んでいるところでも客席から大きな笑い声が起こっていました。
それと、いかにも大坂のしがない小悪党という雰囲気の面白さ。
なんていうのかな、「アク」のようなものがいい感じでにじみ出ていました。
中車さんの久六、上手いなあ!
ちょっとしたところにも演技巧者・香川照之のすごさと、歌舞伎俳優・市川中車として歩み出してから身につけた味わいが感じられます。
一番笑ったのは、大家さんへの申し訳なさに、隅っこで震えながらカンカンノウ(俗謡)を歌い出すところ。
すっかりビビっているのが面白かった。
あと、酔って目が据わる前、「酔ってませんよ」とでも言うように目を大きく見開きながら喋るんですが、人間よくこういうことするよね~と思っておかしかったです(あれって酔うと眠くなるからそんなことするのかな)。
亀鶴さんも上手い!
死体役なので動かない(ように見せている)のですが、その「動かなさ」具合が上手く、久六が悪戦苦闘する様子がより際立って思わず笑ってしまいます。
抜群の身体能力と演技力あってのものですね。
大家さんのおかみさん松之助さんがキュート(笑)。こういう役もできるんだな~。さすがです。
寿治郎さんが障子の枠に登っている!びっくり!歌舞伎役者さんって若いなあ。
丁稚の千太郎さん、めっちゃ可愛い!顔見世の「土蜘蛛」の時よりも幼い感じがして、観ているだけでニコニコしちゃいます。

落語を元にしたお芝居は他にもたくさんあるので、折に触れてまた上演してほしいと思いました。
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